米19年10月S&PコアロジックCS住宅価格指数、9カ月連続上昇で過去最高を更新

経済

2020/1/6 10:08

<チェックポイント>

●全米価格指数、前年比3.3%上昇―前月から伸び加速

●20都市圏、前年比2.2%上昇―市場予想上回る

●10都市圏、前年比1.7%上昇

 米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が19年12月31日に発表した同10月米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前月比0.1%上昇の212.43と9月の212.21(改定前212.2)を上回った。上昇率は9月と変わらなかったが、9カ月連続で過去最高を更新した。前年比の伸びは3.3%上昇と、9月と8月の伸び(3.2%上昇)から加速した。

 市場の関心が高い主要20都市圏の価格指数(季節調整前)は前月比0.1%上昇の218.43となり、9カ月連続で上昇した。前年比は2.2%上昇と9月の2.1%上昇から伸びが2カ月連続で加速し、市場予想の2.1%上昇を上回った。

 都市別では、20都市のうち、フェニックスが前年比5.8%上昇と、最も高い伸びを示し、5カ月連続でトップとなった。2番目に高い伸びとなったのはタンパの同4.9%上昇、次いでシャーロットの同4.8%上昇、アトランタとミネアポリスの同4.2%上昇、ボストンの同3.4%上昇、デンバーとクリーブランドの同3.3%上昇など。

 また、西海岸の主要都市で低い伸びが目立った。シアトルは同2.5%上昇と、3カ月連続で伸びが加速したが、1年前の13%上昇から伸びが急激に鈍化している。ラスベガスも同2.3%上昇にとどまった。ニューヨークは同0.8%上昇と低い伸びが続いている。主要都市の中ではサンフランシスコだけが同0.4%低下とマイナスだった。

 一方、主要10都市圏の価格指数(季節調整前)も前月比0.1%上昇の231.16となり、06年6月のピーク(226.29)を8カ月連続で上回った。前年比は1.7%上昇と9月(1.5%上昇)から伸びが加速した。

 S&P500指数を運営している米S&Pダウジョーンズ・インデックスのマネージング・ディレクター兼指数管理担当責任者であるクレイグ・ラザラ氏は、「これまで前年比の伸び率は長期にわたって鈍化傾向を示していたが、10月は全国と10都市圏、20都市圏の伸びがいずれも加速したことが注目される。ただ、2カ月連続で伸びが加速したことを鈍化傾向の終わりと見るか、一時的な加速と見るかを判断するのは時期尚早だ」と指摘している。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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