<新興国eye>トルコ中銀、1週間物レポ金利を0.75ポイント引き下げ―5会合連続
2020/1/17 12:26
トルコ中央銀行は16日の金融政策決定会合で、インフレは中銀の経済予測通り減速する見通しとした上で、金融政策スタンスを引き続き景気刺激にシフトするため、主要政策金利である1週間物レポ金利を現行の12.00%から0.75ポイント引き下げ11.25%とすることを決めた。利下げは前回19年12月会合に続いて5会合連続となる。
中銀は19年7月に15年2月以来4年5カ月ぶりとなる利下げに踏み切り、前回12月までの4会合で利下げ幅は計10ポイントとなっていた。市場では政策金利が十分に低下したとして据え置きが見込まれており、今回の引き下げはサプライズとなった。
中銀は5会合連続で利下げを決めたことについて、前回会合時と同様に、「インフレ期待が広範囲にわたって低下している一方で、インフレの先行き見通しは引き続き改善している。また、通貨リラや内需、生産者物価の動向を反映し、コアインフレ率は緩やかな傾向を示している」とした上で、「今後、インフレ率は最新の四半期インフレ報告書の予測通りの道筋をたどる」とインフレが十分に抑制される見通しを示した。また、前回会合時と同様に、「現在の金融政策スタンスはディスインフレ(物価上昇率の鈍化)の予測と合致するものだ」と述べている。
今後の金融政策については、「ディスインフレの進行プロセスを維持することがソブリン債のリスク低下や長期金利の低下、そして力強い景気回復を実現させる上で重要だ」と景気刺激のため利下げを継続する考えを示した。また、前回会合時と同様に、「物価目標への道筋を外れないようディスインフレの進行プロセスを維持するには、インフレ指標を見ながら慎重な金融政策スタンスの継続が必要になる」とした上で、「今後、金融引き締めの度合いは、ディスインフレの進行プロセスが確実に継続するかどうかコアインフレの傾向を示す指標を見極めて決められる」と過度な利下げによるインフレ加速を警戒しながら、今後の利下げはより小幅なペースで進める考えを示した。
ただ、中銀は、「今後もあらゆる手段を講じ、物価と金融の安定という目標達成を目指す」とした上で、「新たな経済データに基づいて金融政策スタンスが修正される可能性がある」との前回文言を残し、今後の金融政策はオープンスタンスとする考えを改めて強調した。
19年12月のCPI(消費者物価指数)でみたインフレ率は前年比11.84%上昇と、前月の同10.56%上昇を上回り、2カ月連続で伸びが加速している。ただ、トルコ中銀が19年10月31日に発表した最新の四半期インフレ報告書で示した19年末時点のインフレ見通し11.2-12.8%上昇のレンジ内にあり、20年末は5.2-11.2%上昇、21年末は5.4%上昇に減速すると予想している。
次回の金融政策決定会合は2月19日に開かれる予定。
<関連銘柄>
iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>
提供:モーニングスター社
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