日経平均は223円安と大幅反落、新型肺炎リスクで売り先行、一巡後は下げ幅縮小も戻り限定=3日前場

 3日前場の日経平均株価は前週末比223円19銭安の2万2981円99銭と大幅反落。朝方は、リスク回避の売りが先行した。新型肺炎の感染拡大による世界的な景気減速懸念から前週末の米国株式が急落し、投資家心理が悪化。円高・ドル安も重しとなり、一時2万2775円92銭(前週末比429円26銭安)まで下落した。その後、春節(旧正月)休み明けの中国・上海総合指数が大幅安で始まったが、想定の範囲内との見方から買い戻しの動きとなり、下げ幅を縮小する場面があった。ただ、戻りは限定され、前引けにかけて上値の重い動きとなった。

 東証1部の出来高は7億2133万株、売買代金は1兆3184億円。騰落銘柄数は値上がり451銘柄、値下がり1640銘柄、変わらず68銘柄。

 市場からは「上海株がほぼ想定内の下げとなり、香港株は高く、新型肺炎をネタに先物を売り切れない面がある。患者数は増えつつあるが、対策により、いずれ収束する問題であり、調整は今週で終わりか」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が軟調。野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も売られた。住友鉱<5713.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株や、任天堂<7974.T>、ヤマハ<7951.T>などのその他製品株も安い。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も値を下げた。

 半面、東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、関西電力<9503.T>などの電気ガス株が堅調。味の素<2802.T>、ハウス食G<2810.T>などの食料品株も買われ、三井不<8801.T>などの不動産株も引き締まった。

 個別では、エアーテック<6291.T>、トプコン<7732.T>、ニイタカ<4465.T>、SMS<2175.T>、シキボウ<3109.T>などの下げが目立った。半面、ダイトウボウ<3202.T>、正興電機<6653.T>がストップ高となり、eBASE<3835.T>、丸山製<6316.T>、化工機<6331.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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