日経平均は164円安と3日続落、売り一巡後は下げ渋る、上海株高など支え=17日後場

 17日後場の日経平均株価は前週末比164円35銭安の2万3523円24銭と3営業日続落。朝方は、売りが先行した。新型肺炎の感染拡大リスクが警戒され、取引開始前に発表された19年10-12月期の実質GDP(国内総生産)速報値の悪化も重しとなり、一時2万3335円99銭(前週末比351円60銭安)まで下落する場面があった。一巡後は、中国・上海総合指数の上昇や香港ハンセン指数の切り返しなどが支えとなり、いったん下げ渋った。その後上値が重くなったが、後場終盤に向けて再び持ち直した。ただ、積極買いは手控えられ、戻りは限定的だった。

 東証1部の出来高は11億6591万株、売買代金は2兆165億円。騰落銘柄数は値上がり294銘柄、値下がり1819銘柄、変わらず47銘柄。

 市場からは「新型肺炎がいつ収束するかの判断は難しい。経済や企業業績への影響が不透明であり、買い進みにくい状況だ。一方、金余りを背景に下値では買いが入りやすく、当面もみ合い相場が続くのではないか(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が軟調。キリンHD<2503.T>、サッポロHD<2501.T>などの食料品株も安い。LIXILG<5938.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株や、オリンパス<7733.T>、島津製<7701.T>などの精密株も売られた。JR東日本<9020.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株や、三井倉HD<9302.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株も値を下げた。

 半面、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株が上昇。マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も堅調。

 個別では、マイネット<3928.T>、インフォMT<2492.T>、シンシア<7782.T>がストップ安となり、ツナグGHD<6551.T>(前場に一時ストップ安)、イーソル<4420.T>などの下げも目立った。半面、ニイタカ<4465.T>、大幸薬品<4574.T>がストップ高となり、エアーテック<6291.T>、Vキューブ<3681.T>、アイエスビー<9702.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

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