<新興国eye>トルコ中銀、0.50ポイント利下げを決定―6会合連続

新興国

2020/2/20 14:25

 トルコ中央銀行は19日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を現行の11.25%から0.50ポイント引き下げ10.75%とすることを決めた。利下げは前回1月会合に続いて6会合連続となる。市場予想通りだった。

 中銀は会合後に発表した声明文で、6会合連続で利下げを決めたことについて、景気が回復しているにもかかわらず、投資や雇用が弱いことをあげており、「世界景気の減速見通しが外需を抑制し、輸出の経済成長寄与度の低下が予想される」とし、追加の景気刺激策の必要性を指摘した。

 今後の金融政策については、「ディスインフレの進行(インフレ低下)プロセスを維持することがソブリン債のリスク低下や長期金利の低下、そして力強い景気回復を実現させる上で重要だ」とした上で、「物価目標への道筋を外れないようディスインフレの進行プロセスを維持するには、インフレ指標を見ながら慎重な金融政策スタンスの継続が必要になる」とした。

 また、「今後、金融引き締めの度合いは、ディスインフレ(物価上昇率の鈍化)の進行プロセスが確実に継続するかどうかコアインフレの傾向を示す指標を見極めて決められる」とし、過度な利下げによるインフレ加速を警戒しながら、利下げはより小幅なペースで進める考えを示した。

 ただ、「今後もあらゆる手段を講じ、物価と金融の安定という目標達成を目指す」とした上で、「新たな経済データに基づいて金融政策スタンスが修正される可能性がある」との文言を残し、今後の金融政策はオープンスタンスとする考えを改めて強調した。

 次回の金融政策決定会合は3月19日に開かれる予定。

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提供:モーニングスター社

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