日経平均は700円安と大幅続落、新型肺炎リスク警戒で一時2万2500円割れ=25日前場

 25日前場の日経平均株価は前週末比700円13銭安の2万2686円61銭と大幅続落。全面安の展開となり、一時は心理的なフシ目の2万2500円を割り込んだ。朝方は、リスク回避の売りが先行した。新型肺炎の世界的なまん延による経済への影響が警戒され、24日の欧米株式が大幅に下落したことを受け、前場の早い段階で2万2335円21銭(前週末比1051円53銭安)まで急落した。一巡後は、下げ渋りの流れとなった。時間外での米株価指数先物の反発や、中国・上海総合指数の下げ渋り、香港ハンセン指数の上げ転換などが支えとして意識された。ただ、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は9億422万株、売買代金は1兆6278億円。騰落銘柄数は値上がり46銘柄、値下がり2105銘柄、変わらず9銘柄。

 市場からは「日経平均は一時1000円超の下げで水準的には目先良い所まで来た感じだ。新型肺炎の感染拡大による揺さぶりはまだあろうが、延々と続く話ではない。経済の一時停滞は分かっており、対応が予想できれば冷静さを取り戻すだろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 東証業種別株価指数は全33業種が値下がり。業種別では、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株や、LIXILG<5938.T>、洋缶HD<5901.T>などの金属製品株が下落。野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株も売られた。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、三菱倉<9301.T>、近鉄エクス<9375.T>などの倉庫運輸関連株も軟調。三井金属<5706.T>、住友電工<5802.T>などの非鉄金属株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株も値を下げた。

 個別では、Sサイエンス<5721.T>、MSOL<7033.T>、ファイズHD<9325.T>、有機薬<4531.T>、Wismet<9260.T>などの下げが目立った。半面、Vキューブ<3681.T>がストップ高となり、アセンテック<3565.T>、テモナ<3985.T>、セグエ<3968.T>、エアーテック<6291.T>などの上げも目立った。

提供:モーニングスター社

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