【上海IPO】CAE企業で初上場の上海索辰信息科技、初値は公開価格を11.99%上回る275元

サーチナ

中国株

2023/4/19 9:16

 上海証券取引所では4月18日、上海索辰信息科技(688507/上海)、南京高華科技(688539/上海)の2社が科創板に新規上場した。

 上海索辰信息科技の初値は、公開価格245.56元を11.99%上回る275.00元だった。終値は同2.62%高の252.00元だった。

 同社は2006年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。コンピューター補助エンジニアリング(CAE)ソフトウェアの研究開発、販売、サービスを主業務としており、中国の軍需工業グループや中国科学院傘下研究機関向けにさまざまな分野を網羅したエンジニアリングシミュレーションソフト、シミュレーション製品開発サービスを提供している。

 22年12月期の売上高は2億6805万元(前期比39.11%増)、純利益は5376万元(同6.77%増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が700〜900万元(前年同期比1.93%減〜29.06%増)、純損益が1600万〜1900万元の赤字(同8.89〜29.31%の赤字増)。

 新規上場に伴い調達予定の9億6890万元(約189億円)は、約29%の2億8269万元を研究開発センター建設プロジェクトに、約24%の2億2910万元を工業用シミュレーションクラウドプロジェクトに、約13%の1億2210万元を年産260台の水中騒音測定装置生産ライン建設プロジェクトに、約4%の3500万元をマーケティングネットワーク構築プロジェクトに用いる。

 南京高華科技の初値は、公開価格38.22元を12.19%上回る42.88元だったが、終値は同8.42%安の35.00元まで下がった。

 同社は00年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。信頼性の高い圧力、加速度、温度・湿度、位置などのセンサーおよびセンサーネットワークシステムの研究開発、設計、生産、販売を主業務としている。宇宙航空分野、兵器分野、軌道交通分野、冶金分野で幅広く利用されている。軍需工業の中央企業グループ傘下企業、中車集団、宝武集団、三一集団など大型工業企業グループを数多く顧客に持つ。

 22年12月期の売上高は2億7564万元(前期比21.74%増)、純利益は4259万元(同18.78%増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が6000万〜6500万元(前年同期比18.67〜28.56%増)、純利益が1250万〜1400万元(同13.11〜26.69%増)。

 新規上場に伴い調達予定の6億3400万元(約124億円)は、約42%の2億6600万元を生産・テストセンター建設プロジェクトに、約26%の1億6800万元研究開発能力強化プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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