日経平均は250円高と大幅に5日続伸、午後は高値圏で推移―1年8カ月ぶり3万円回復=17日後場

 17日後場の日経平均株価は前日比250円60銭高の3万93円59銭と大幅に5営業日続伸。3万円回復は21年9月28日以来約1年8カ月ぶりとなる。朝方は、円安・ドル高進行を支えに堅調に始まった。海外投資家の買い観測とともに株価指数先物に断続的な買いが入り、日経平均は上げ幅を拡大し、後場後半には3万115円32銭(前日比272円33銭高)まで上伸した。その後は一服商状ながら、大引けにかけて高値圏で推移した。

 日経平均プラス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の73円強を筆頭に東エレク<8035.T>が57円弱、ソフバンG<9984.T>が49円と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、パルプ・紙、空運、保険など17業種が値上がりし、海運、石油石炭製品、非鉄金属など16業種が値下がりした。

 東証プライムの出来高は14億2804万株、売買代金は3兆3542億円。騰落銘柄数は値上がり758銘柄、値下がり1007銘柄、変わらず70銘柄。

 市場からは「相変わらず強い相場だ。海外投資家は日本株に資金シフトし、需給は非常に良い。ただし、先物主導でインデックス買いの側面は否めず、いつ一巡するかが注視される。どこまで買いが続くかは読めないが、すでに過熱感は出ている」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、中越パ<3877.T>、北越コーポ<3865.T>、大王紙<3880.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ・紙株が堅調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も高い。T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>などの保険株や、京成<9009.T>、西武HD<9024.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株も値を上げた。三菱UFJ<8306.T>、コンコルディ<7186.T>、千葉銀<8331.T>などの銀行株も買われた。KDDI<9433.T>、ZHD<4689.T>、コナミG<9766.T>などの情報・通信株や、任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>、大日印<7912.T>などのその他製品株も引き締まった。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、ユナイテド海<9110.T>などの海運株が軟調。出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も安い。大阪チタ<5726.T>、DOWA<5714.T>、三菱マテリアル<5711.T>などの非鉄金属株や、オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も値を下げた。

 個別では、PCDEP<7618.T>(監理)、フェイスNW<3489.T>がストップ高となり、クオールHD<3034.T>が値上がり率上位。半面、シンクロF<3963.T>、ティラド<7236.T>、Appier<4180.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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