日経平均は234円高と大幅に7日続伸、午後は上値の重い動き―33年ぶり高値水準に=19日後場

 19日後場の日経平均株価は前日比234円42銭高の3万808円35銭と大幅に7営業日続伸。21年9月14日に付けたバブル崩壊後の最高値(終値3万670円10銭)を更新し、1990年8月1日(同3万837円99銭)以来約33年ぶりの高値水準に浮上した。

 朝方は、18日の米国株高や円安・ドル高を支えに買いが先行し、日経平均は前場早々に3万924円57銭(前日比350円64銭高)まで上伸した。ただ、連日の上昇で利益確定売りが出やすく、株価指数先物にまとまった売り物が出たこともあり、いったん上げ幅を縮小した。その後持ち直し、後場寄り付き直後に向けて高値圏で推移したが、週末要因から持ち高調整売りも出て大引けにかけて上値の重い動きとなった。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の74円強を筆頭に信越化<4063.T>が22円強、リクルートH<6098.T>が19円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、サービス、機械など15業種が値上がりし、銀行、パルプ・紙、陸運など18業種が値下がりした。東証プライム銘柄の51.5%が下落した。

 東証プライムの出来高は12億7383万株、売買代金は3兆4097億円。騰落銘柄数は値上がり812銘柄、値下がり945銘柄、変わらず78銘柄。

 市場からは「弊社ベースでは、短期資金の後を追って、きのうから長期資金が入り始めた。持たざるリスクを意識しているようだ。もっとも、上げ過ぎ感から相場の持続性に懐疑的な見方もある」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>、テルモ<4543.T>などの精密株が堅調。リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>、電通グループ<4324.T>などのサービス株や、ダイキン<6367.T>、日立建機<6305.T>、SMC<6273.T>などの機械株も高い。第一三共<4568.T>、エーザイ<4523.T>、アステラス薬<4503.T>などの医薬品株や、富士フイルム<4901.T>、日産化<4021.T>、日東電<6988.T>などの化学株も買われた。住友ゴム<5110.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株も引き締まり、東エレク<8035.T>、ファナック<6954.T>、安川電<6506.T>、キヤノン<7751.T>などの電機株も値を上げた。

 半面、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株が軟調。日本紙<3863.T>、王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ・紙株も安い。東急<9005.T>、JR西日本<9021.T>、京成<9009.T>などの陸運株も売られ、帝人<3401.T>、東レ<3402.T>などの繊維製品株も値を下げた。

 個別では、アーレスティ<5852.T>、Jマテリアル<6055.T>、JCRファマ<4552.T>などが値上がり率上位。半面、力の源HD<3561.T>、マースGHD<6419.T>、ギフティ<4449.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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