日経平均は129円安と9日ぶり反落、午後は売り優勢に下げ転換―半導体の輸出規制強化が重し=23日後場

 23日後場の日経平均株価は前日比129円05銭安の3万957円77銭と9営業日ぶりに反落。午後は、売り優勢となり、下げに転じた。昼ごろ、経済産業省は半導体製造装置の輸出規制強化を7月23日に施行すると発表した。半導体関連株が軟化するとともに先物にまとまった売りが出て一時3万828円73銭(前日比258円09銭安)まで下落した。その後は下げ渋ったが、戻りは限定された。朝方は、引き続き海外投資家の買いが観測され、前場前半には3万1352円53銭(同265円71銭高)まで上昇する場面があった。

 日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035.T>の48円強を筆頭にアドバンテスト<6857.T>、ダイキン<6367.T>が16円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、輸送用機器、鉄鋼、空運など24業種が値下がりし、パルプ・紙、証券商品先物など9業種が値上がりした。東証プライム銘柄の77.3%が下落した。

 東証プライムの出来高は14億1819万株、売買代金は3兆7601億円。騰落銘柄数は値上がり356銘柄、値下がり1420銘柄、変わらず59銘柄。

 市場からは「連日の上昇で高値警戒感が意識されるところに半導体の輸出規制強化のニュースで売りが広がった。調整とはいっても大した下げではないが、とりあえず様子見の場面か」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、トヨタ<7203.T>、スズキ<7269.T>、いすゞ<7202.T>などの輸送用機器株や、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、中山鋼<5408.T>などの鉄鋼株が軟調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、JR西日本<9021.T>、東武<9001.T>、小田急<9007.T>、京王<9008.T>などの陸運株も安い。任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>、凸版<7911.T>などのその他製品株や、デサント<8114.T>、オンワードH<8016.T>などの繊維製品株も値を下げた。住友不<8830.T>、菱地所<8802.T>、東建物<8804.T>などの不動産株や、ソニーG<6758.T>、ファナック<6954.T>、安川電機<6506.T>、キーエンス<6861.T>などの電機株も売られた。

 半面、日本紙<3863.T>、大王紙<3880.T>、中越パ<3877.T>などのパルプ・紙株が上昇。野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も高い。商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株も引き締まり、エーザイ<4523.T>、大塚HD<4578.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も値を上げた。

 個別では、スミダ<6817.T>、オイラ大地<3182.T>、IIJ<3774.T>などが値下がり率上位。半面、日新<9066.T>、レオン自機<6272.T>、デジアーツ<2326.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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