不動産開発の融太集団、23年3月期通期は市場冷え込み続き赤字拡大の見通し

サーチナ

中国株

2023/6/23 9:18

 不動産開発事業を手掛ける融太集団(01172/香港)が6月21日、2023年3月期通期の業績予告を発表し、赤字が拡大する見通しを示した。

 業績予告によると、23年3月期通期の純損益は約3億2500万〜3億6000万香港ドルの赤字で、約2億7000万ドルの赤字だった前期から赤字が20〜33%程度増加する見通しだ。

 赤字が拡大する要因について同社は、四川省自貢市の不動産開発プロジェクトで不動産の棚卸資産評価損引当金を計上したことを挙げている。

 同社は、当期の経営状況について多くの不動産開発業者が引き続きキャッシュフローの問題を抱えるとともに、市場の冷え込みと当局の監督管理強化の影響で中国大陸の不動産市場全体の規模が縮小し、住宅物件の契約額が前期に比べて減少したと説明。大都市である一線都市以外の不動産開発業者は値下げによって家屋の販売を刺激しており、売上総利益率が低下しているとした。

 同社は1990年に印刷会社の勤達印刷集団として設立し、96年に香港メインボードに上場した。2016年より不動産開発事業を手掛けるようになり、18年に現社名に変更している。現在は不動産開発業、投資を中心として、引き続き印刷事業も手掛けている。

 22年3月期通期の売上高は15億8734万ドル(前期比25.84%減)、純損益は2億6999万ドル(前期は298万ドルの黒字)。22年4〜9月期の売上高は1億4368万ドル(前年同期比24.60%減)、純損益は1億7272万ドルの赤字(同78.74%の赤字増)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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