日経平均は564円高と大幅反発、半月ぶりバブル後最高値を更新―全33業種が上昇=3日後場

 3日後場の日経平均株価は前週末比564円29銭高の3万3753円33銭と大幅反発。6月16日に付けたバブル経済崩壊後の最高値(終値3万3706円08銭)を半月ぶりに更新した。

 朝方は、買いが先行した。前週末に発表された米5月PCE(個人消費支出)デフレーターの伸びが鈍化し、インフレへの警戒感が和らぎ、米主要株価指数が軒並み上昇。日銀が3日の取引開始前に発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)での景況感改善も支えとなった。海外投資家の買い観測とともに、日経平均は上げ幅を拡大し、後場中盤には3万3762円81銭(前週末比573円77銭高)まで上伸した。その後は一服商状ながら、大引けにかけて高値圏で推移した。なかで、値がさ主力株を中心に広範囲に物色された。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035.T>の82円強を筆頭にアドバンテスト<6857.T>が77円弱、ダイキン<6367.T>が67円弱と続いた。東証業種別株価指数では、全33業種が値上がりした。東証プライム銘柄の81.6%が上昇した。

 東証プライムの出来高は14億1192万株、売買代金は3兆4046億円。騰落銘柄数は値上がり1499銘柄、値下がり292銘柄、変わらず42銘柄。

 市場からは「米インフレ懸念が後退し、国内景気も良いとなれば、市場ムードは上向きだ。新規買いと売り方の買い戻しで需給も相当良い。ETF(上場投資信託)の分配金捻出に伴う売りへの警戒はあるが、それを見据えての買いであり、強いの一言だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>、SMC<6273.T>などの機械株が上昇。ファナック<6954.T>、ソニーG<6758.T>、TDK<6762.T>などの電機株も買われ、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株も高い。信越化<4063.T>、富士フイルム<4901.T>、花王<4452.T>などの化学株や、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も堅調。三菱商<8058.T>、三井物産<8031.T>、伊藤忠<8001.T>などの卸売株も値を上げ、東レ<3402.T>、帝人<3401.T>、東洋紡<3101.T>などの繊維製品株も引き締まった。

 個別では、ダイセキS<1712.T>、ミクニ<7247.T>、三光合成<7888.T>などが値上がり率上位。半面、テスHD<5074.T>、粧美堂<7819.T>、スターマイカ<2975.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ