<新興国eye>前週のロシア株、海外株高や原油高、通貨ルーブル高を受け4週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2023/7/18 9:11

 前週(10-14日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の14日終値が前日比0.6%高の1014.62、前週比では7日終値比4.0%高と、4週ぶりに反発した。

 週明け10日は指数が上昇。13日まで6営業日続伸した。

 週前半は、海外市場が堅調となったことや、ブレント原油先物が1バレル当たり78ドルに上昇、また、ルーブル高となったことも好感され、買いが優勢となった。個別銘柄では資源大手ポリメタルが急騰、上げを主導。英国領ジャージー島セントへリアからカザフスタンのアスタナ国際金融センター(AIFC)への本社移転に関する詳細を発表したことが好感された。その後は海外株高に加え、原油価格が79ドルに上昇したことや、重要な貿易相手国となっている中国の追加景気刺激策の発表を受け、買いが一段と強まった。

 週後半は、海外市場の堅調や、原油価格が80ドルを超えたことが好感され、買いが広がった。また、米6月CPI(消費者物価指数)のコア指数が前年比4.8%上昇と、前月の同5.3%上昇から急低下、米追加利上げ懸念が緩和したことも支援材料となった。その後は、FRB(米連邦準備制度理事会)の追加利上げ懸念の後退で海外市場が上昇、ロシア市場でも買いが優勢となったが、一部で利食い売りが広がったため、上値は重くなった。

 週末14日は7営業日続伸。原油価格が80ドルに低下、利食い売りが先行したが、インターネットサービス最大手ヤンデックスが急伸したほか、金属セクターにも買いが広がり、相場を下支えした。ルーブル高も好感された。

 今週(17-21日)のロシア市場は、引き続き、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)や西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える18日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や19日の米EIA週間石油在庫統計、ロシア中銀の金融政策決定会合(21日)も注目される。主な経済発表の予定は12日の6月CPI(消費者物価指数)や19日の6月WPI(卸売物価指数)など。指数は980-1050の値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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