日経平均は131円安と反落、日銀のYCC柔軟化決定をめぐり乱調―一時850円超安=28日後場
28日後場の日経平均株価は前日比131円93銭安の3万2759円23銭と反落。昼休みの時間帯に日銀は金融政策決定会合でYCC(イールドカーブ・コントロール、長短金利操作)の運用を柔軟化すると決定した。直後は円伸び悩みあって買い戻しを誘い、日経平均は急速に下げ渋り、後場早々に3万2846円97銭(前日比44円19銭安)まで引き戻す場面があった。ただ、再び円高に傾くとともに先物主導で下げ幅を拡大し、一時3万2037円55銭(前日比853円61銭安)まで下押しした。一巡後は改めて大きく切り返したが、3万2800円台に戻した後は上値が重くなった。前場は、YCCの柔軟化を議論するとの報道を受け、円高が進行、27日の米国株安も重しとなり、軟調に推移していた。
日経平均マイナス寄与度では、オムロン<6645.T>の27円強を筆頭にファナック<6954.T>が15円強、KDDI<9433.T>が9円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、電気・ガス、食料品、鉄鋼など19業種が値下がりし、銀行、保険、ゴム製品など14業種が値上がりした。東証プライム銘柄の55.4%が下落した。
東証プライムの出来高は24億5633万株、売買代金は5兆7000億円と大きく膨らんだ。騰落銘柄数は値上がり757銘柄、値下がり1018銘柄、変わらず58銘柄。
業種別では、関西電力<9503.T>、中部電力<9502.T>、東ガス<9531.T>などの電気・ガス株が下落。味の素<2802.T>、サントリBF<2587.T>、アサヒ<2502.T>などの食料品株も安い。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株や、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、東建物<8804.T>などの不動産株も値を下げた。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、マツダ<7261.T>、日野自<7205.T>などの輸送用機器株や、アドバンテスト<6857.T>、ソニーG<6758.T>、キヤノン<7751.T>、富士通<6702.T>などの電機株も売られた。
半面、りそなHD<8308.T>、三菱UFJ<8306.T>、みずほ<8411.T>、三井住友<8316.T>などの銀行株が上昇。第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も買われた。ブリヂス<5108.T>、バンド化<5195.T>などのゴム製品株も高い。
個別では、フューチャー<4722.T>、ヤクルト<2267.T>、北陸電工<1930.T>などの下げが目立った。半面、相鉄HD<9003.T>、シンプレHD<4373.T>、アマノ<6436.T>などが値上がり率上位。
(写真:123RF)
提供:ウエルスアドバイザー社
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