日経平均は384円安と大幅続落、売り一巡後の戻り鈍い―東証プライム銘柄の82%強が下落=8日後場

 8日後場の日経平均株価は前日比384円24銭安の3万2606円84銭と大幅続落。朝方は、7日の米ハイテク株安を受け、売りが先行した。円が強含むとともに先物主導で日経平均は下げ幅を拡大し、前場の早い段階でいったん3万2500円台前半に下落した。その後、円伸び悩みもあって、下げ渋る場面もあったが、後場は再度軟化した。米中対立への懸念も重しとして意識され、一時はこの日の安値となる3万2512円80銭(前日比478円28銭安)まで下押しした。売り一巡後は下げ渋ったが、戻りは鈍く、大引けにかけて上値の重い展開となった。なお、この日算出の日経平均先物・オプション9月限メジャーSQ(特別清算指数)値は3万2921円39銭。

 日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035.T>の85円強を筆頭にファストリテ<9983.T>が44円弱、ダイキン<6367.T>が18円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉱業、非鉄金属、精密、電機など30業種が値下がりし、証券商品先物、電気・ガス、石油石炭製品株の3業種が値上がりした。東証プライム銘柄の82.2%が下落した。

 東証プライムの出来高は16億3807万株、売買代金は4兆572億円。騰落銘柄数は値上がり277銘柄、値下がり1508銘柄、変わらず49銘柄。

 市場からは「基本的には、6日にかけて8連騰してきた分の修正の動きと見ている。ただ、きょうの日経平均の高値(3万2920円43銭)はSQ値に1円届かず、上値抵抗線として意識される可能性もある。いずれにしろ、米国株次第だろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、三井松島HD<1518.T>などの鉱業株が軟調。住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>、住友電工<5802.T>などの非鉄金属株も安い。オリンパス<7733.T>、東精密<7729.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、ファナック<6954.T>、ソニーG<6758.T>、京セラ<6971.T>、オムロン<6645.T>などの電機株も売られた。日立建機<6305.T>、クボタ<6326.T>、SMC<6273.T>などの機械株も値を下げ、東武<9001.T>、西武HD<9024.T>、京成<9009.T>などの陸運株もさえない。

 半面、岡三<8609.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株が引き締まり、東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、九州電力<9508.T>などの電気・ガス株も買われた。石油石炭製品株では、出光興産<5019.T>が高い。

 個別では、サンケン<6707.T>、さくら<3778.T>、サイバー<4751.T>などの下げが目立った。半面、ビューティガレージ<3180.T>、ADワークス<2982.T>、ラクスル<4384.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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