日経平均は308円高と4日ぶり大幅反発、金利上昇一服で一段高の展開=12日後場

 12日後場の日経平均株価は前日比308円61銭高の3万2776円37銭と4営業日ぶりに大幅反発。朝方は、買いが先行した。11日の米国株式市場では、追加利上げへの警戒感が和らぎ、主要株価指数がそろって上昇。円安・ドル高も支えとなり、日経平均はいったん3万2700円台に乗せた。その後は長期金利の上昇が重しとなり、上げ幅を大きく縮小し、前場後半には3万2486円48銭(前日比18円72銭高)まで押し戻された。ただ、売りは続かず、急速に持ち直した。長期金利の上昇が一服したこともあり、一段高の展開となり、大引け間際には3万2799円69銭(同331円93銭高)まで上伸した。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の39円強を筆頭にソフバンG<9984.T>が26円強、東エレク<8035.T>が25円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、輸送用機器、ゴム製品、不動産、医薬品など29業種が値上がりし、鉄鋼、卸売、保険など4業種が値下がりした。東証プライム銘柄の75.8%が上昇した。

 東証プライムの出来高は13億6823万株、売買代金は3兆3837億円。騰落銘柄数は値上がり1392銘柄、値下がり389銘柄、変わらず54銘柄。

 市場からは「後場は金利上昇一服で堅調な動きだ。ただ、13日には米8月CPI(消費者物価指数)が発表され、来週はFOMC(米連邦公開市場委員会、19-20日)、日銀金融政策決定会合(21-22日)を控えており、イベントを通過するまでは積極的な売買は期待しにくい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、マツダ<7261.T>、SUBARU<7270.T>などの輸送用機器株が買われ、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株も堅調。三菱地所<8802.T>、東建物<8804.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も高い。住友ファーマ<4506.T>、武田薬<4502.T>、協和キリン<4151.T>などの医薬品株や、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、島津製<7701.T>などの精密株も値を上げた。帝人<3401.T>、デサント<8114.T>などの繊維製品株も引き締まった。

 半面、JFEHD<5411.T>、日本製鉄<5401.T>、大和工<5444.T>などの鉄鋼株が軟調。伊藤忠<8001.T>、三井物<8031.T>、住友商<8053.T>などの卸売株も安い。SOMPOH<8630.T>、アニコムHD<8715.T>などの保険株もさえず、IHI<7013.T>、三菱重工<7011.T>、ディスコ<6146.T>などの機械株も売られた。

 個別では、正栄食<8079.T>、宮越HD<6620.T>、リズム<7769.T>などが値上がり率上位。半面、ネクステージ<3186.T>がストップ安となり、フリービット<3843.T>、新明和<7224.T>などの下げも目立った。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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