日経平均は364円高と大幅続伸、3万3500円回復―TOPIXは連日でバブル後高値更新=15日後場

 15日後場の日経平均株価は前日比364円99銭高の3万3533円09銭と大幅続伸。終値での3万3500円回復は7月3日(3万3753円33銭)以来。一方、TOPIX(東証株価指数)も続伸し、同22.81ポイント高の2428.38ポイントと連日でバブル経済崩壊後の高値を更新した。

 朝方は、14日の欧米株式市場で主要株価指数が軒並み上昇した流れを受け、買い優勢で始まった。円安・ドル高も支えとなり、日経平均は上げ幅を拡大し、前場終盤には3万3634円31銭(前日比466円21銭高)まで上伸した。午前に発表された中国8月の鉱工業生産や小売売上高が市場予想を上回ったことも相場を後押しする要因となった。後場入り後は、伸び悩んだが、下値は限定され、大引けにかけて3万3500円台を維持した。先の「日銀の植田和男総裁が物価上昇に確信が持てればマイナス金利解除も選択肢」との報道について、「日銀内では植田総裁発言内容と市場の解釈とのギャップを指摘する声が出ている」と伝えられ、金融セクターの重しとなったが、全体相場への影響は限られた。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035.T>の67円強を筆頭にソフバンG<9984.T>が28円弱、KDDI<9433.T>が19円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、電気・ガス、石油石炭製品、輸送用機器、パルプ・紙など29業種が値上がりし、銀行、空運、小売、保険の4業種が値下がりした。東証プライム銘柄の66.8%が上昇した。

 東証プライムの出来高は23億9054万株、売買代金は5兆6708億円と膨らんだ。騰落銘柄数は値上がり1227銘柄、値下がり553銘柄、変わらず55銘柄。

 業種別では、東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気・ガス株が堅調。ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も高く、日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、三菱自<7211.T>、スズキ<7269.T>などの輸送用機器株も買われた。大王紙<3880.T>、日本紙<3863.T>、三菱紙<3864.T>などのパルプ・紙株も値を上げた。清水建設<1803.T>、大林組<1802.T>、大成建設<1801.T>などの建設株や、三菱地所<8802.T>、東建物<8804.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も引き締まった。

 半面、三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>、千葉銀行<8331.T>などの銀行株が軟調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も安く、H2Oリテイ<8242.T>、三越伊勢丹<3099.T>、7&iHD<3382.T>などの小売株も売られた。東京海上<8766.T>、アニコムHD<8715.T>などの保険株もさえない。

 個別では、エニカラー<5032.T>、ネクステージ<3186.T>、TBASE<3415.T>などが値上がり率上位。半面、MSOL<7033.T>がストップ安となり、ブラス<2424.T>、Hamee<3134.T>などの下げも目立った。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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