【為替本日の注目点】WTI原油価格92ドル台まで上昇

為替

サーチナ

2023/9/19 9:56

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

 ドル円は概ね147円50-70銭の間で推移し小動き。FOMC会合の結果を見極めたいとする姿勢が強まる。ユーロドルも1.06台半ばから後半で推移。株式市場は3指数が揃って上昇したものの小幅高。前日に大きく売られことで買い戻しも見られたが限定的。債券は反発。長期金利は4.30%台に。金は3日続伸。原油も3日続伸し、一時は92ドル33セントまで買われる。

マーケット情報

9月NAHB住宅市場指数 → 45

ドル/円 147.58~ 147.77

ユーロ/ドル 1.0655 ~ 1.0699

ユーロ/円 157.38 ~ 157.93

NYダウ +8.06 → 34,624.30ドル

GOLD +7.20 →  1,953.40ドル

WTI +0.71 → 91.48ドル

米10年国債 -0.03 → 4.303%

本日の注目イベント

豪 RBA、金融政策会合議事要旨公表

欧 ユーロ圏7月経常収支

欧 ユーロ圏8月消費者物価指数(改定値)

欧 OECD経済見通し

米 8月住宅着工件数

米 8月建設許可件数

加 カナダ8月消費者物価指数

 ドル円は小動きながら147円台半ば近辺をしっかりと維持しています。先週末のNYでは米長期金利の上昇に呼応する形で、ドル円は一時147円95銭まで買われましたが、今回も148円台載せには至りませんでした。これで147円70銭を超えて148円台をテストするのは、今回の上昇局面では7回目になりますが、「近いようで遠い」とも言えそうです。大台替えを目前にしてこれほど足踏みが続くことに、そうお目にかかることはないと思いますが、ドルは買いたいけど、「介入警戒感と今回の日銀の政策会合が目に見えない壁になっている」印象です。

 WTI原油価格が昨日のNY原油先物市場では一時92ドル33セントまで買われ、昨年11月以来の高水準を付けました。北海ブレント先物も一時は95ドルに接近しています。カルガリーで開催中の「世界石油会議」で、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、世界の原油価格を左右する重要な要因の1つである中国需要について、「まだ最終判断はつかない」と述べていました。「OPECプラス」は現在の減産体制を今年12月まで継続することを決め、これが相場を下支えしていることは間違いありませんが、中国景気がいまひとつの状況でも上昇傾向を見せています。ただ、シティグループは原油相場については、「減産を続けるサウジとロシア両国以外からの供給増加によって上昇の勢いは弱まる」との見方を示しています。(ブルームバーグ)原油価格の高止まりは、輸入依存度の高い日本にとっては貿易赤字の拡大に直結することから、「円安要因」と見られています。

 中国人民解放軍の軍用機が台湾周辺への飛行を増やしていますが、台湾国防部は18日、「人民解放軍の軍用機103機のほか、艦船延べ9隻が台湾周辺で確認された」と発表しています。米アリゾナ州のホボス知事率いる代表団が20日まで台湾を訪れています。蔡英文総統との会談も予定されており、半導体受託生産大手TSMCが同州に400億ドル(約5兆9000億円)を投じて工場を新設する計画を進めていることに反発した行動と見られています。

 米景気に楽観的な見方を示しているイエレン財務長官はCNBCとのインタビューでも、「景気の悪化リスクを示す兆候は一切見られない」と述べ、「労働市場は幾分軟化しているものの、依然として健全な状態にあり、鉱工業生産は拡大し、インフレ率は低下している」と指摘しています。また、UAW(米自動車労組)のストについては、「経済にどんな意味を持つのか予測するのは早計だ。ストライキがどれほど続くのか、具体的に誰がその影響を受けるのかに、大きく左右されるだろう」と述べ、「双方が意見の隔たりを埋める必要がある」と呼び掛けていました。

 本日もFOMC、日銀決定会合を控え、動きにくい展開が予想されますが、それでも値幅が出るのが、このところのドル円の動きです。本日は147円~148円30銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(写真:123RF)

・今日のアナリストレポート

https://info.kabushiki.jp/rd/gaitameonline_academy01.htm

・主要経済指標の一覧表 ‐ 今月の主要経済指標の予想数値、結果の一覧

https://info.kabushiki.jp/rd/gaitameonline_calender.htm

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