日経平均は14円安と小幅続落、再度プラス浮上も買い続かず―東証プライム銘柄74%強が下落=29日後場

 29日後場の日経平均株価は前日比14円90銭安の3万1857円62銭安と小幅続落。昼休みの時間帯に日経平均先物が持ち直した流れを受け、日経平均は強調子で始まったが、再び軟化した。下げ幅を拡大し、一時3万1717円74銭(前日比154円78銭安)まで下落した。四半期末に伴う機関投資家のリバランス(資産配分の調整)に絡んだ売りや、日経平均構成銘柄の入れ替えに伴う売りへの懸念も根強く、需給面での重しとなった。売り一巡後は、半導体関連株高などを支えに切り返し、再度プラス圏に浮上する場面もあったが、買いは続かず、大引けにかけて小安くなった。

 前場は、28日の米国株高を受け、寄り付き直後に3万2027円46銭(前日比154円94銭高)まで値を上げた。その後、リバランス売りが観測され、いったん3万1800円台を割り込んだが、前引けにかけては下げ渋り、小安い水準で推移していた。

 日経平均マイナス寄与度では、デンソー<6902.T>の14円弱を筆頭にホンダ<7267.T>が10円弱、第一三共<4568.T>が8円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、海運、鉄鋼、鉱業、電気・ガスなど31業種が値下がりし、その他製品、精密の2業種が値上がりした。東証プライム銘柄の74.2%が下落した。

 東証プライムの出来高は18億8589万株、売買代金は4兆9096億円。騰落銘柄数は値上がり429銘柄、値下がり1360銘柄、変わらず42銘柄。

 業種別では、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、ユナイテド海<9110.T>などの海運株が下落。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、合同鉄<5410.T>などの鉄鋼株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、中部電力<9502.T>などの電気・ガス株や、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も軟調。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>、三菱紙<3864.T>などのパルプ・紙株も値を下げ、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>、楽天銀行<5838.T>など銀行株も売られた

 半面、任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>、ヤマハ<7951.T>などのその他製品株が堅調。HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も買われた。

 個別では、品川リフラ<5351.T>、水戸証<8622.T>、トプコン<7732.T>などの下げが目立った。半面、JCRファーマ<4552.T>、芝浦<6590.T>、マーケットエンター<3135.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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