<新興国eye>前週のインド株、原油高やルピー安、先物・オプションのSQを受け続落=BRICs市況
2023/10/2 9:05
前週(9月25-29日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の29日終値は前日比0.49%高の6万5828.41、週間ベースでは22日終値比0.27%安と、続落した。
週明け25日は指数が上昇、翌26日は小反落した。27日は反発。28日は急反落した。
週前半は、F&O(先物・オプション)取引のSQ(特別清算指数)算出を控え、神経質な取引となる中、じり高となった。ただ、米金利高の長期化懸念や、個別銘柄でカジノ運営大手デルタ・コープが税当局から1114億ルピーの納税通知を受けたことが嫌気され、急落したため、上値は重くなった。その後は、手掛かり材料難となる中で、売りが優勢となった。米金利高の長期化懸念で外国人投資家が売り越しとなったことが嫌気された。ただ、国内投資家が小型株を中心に買いを強めたため、下げは限定的となった。
週後半は、野村證券がインド市場を「ニュートラル」(ベンチマークと同じ組入比率)から「オーバーウェイト」(ベンチマークよりも高い組入比率)に引き上げたことが好感され、買いが優勢となった。ただ、米金利高懸念で銀行など金融株が売られたため、上値は重くなった。その後は、F&O取引のSQ(特別清算指数)算出日となったことや、海外株安、米金利上昇懸念、さらには原油高騰が嫌気され、売りが一気に強まった。インドは世界3大原油輸入国の一つとして知られ、原油高は懸念材料となる。IT株と世界最大の製油所を運用するリライアンス・インダストリーズが下げをけん引。
週末29日は反発。原油価格の低下に加え、インド国内の長期金利が低下したことが好感され、買いが優勢となった。個別銘柄ではアルミ大手ヒンダルコ・インダストリーズと電力大手NTPC、自動車大手タタ・モーターズなどが急騰、上げをけん引した。
今週(10月3-6日)のインド市場はウクライナ戦争と西側の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュース、インド準備銀行(中銀)の金融政策決定会合(6日)も注目される。主な経済指標の発表予定は3日の9月日経インド製造業PMI(購買担当者景気指数)や5日の9月日経インド非製造業PMIなど。2日は「マハトマ・ガンジー・ジャヤンティ」の祝日のため、休場となる。
<関連銘柄>
インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、インドベア<2047.T>
提供:ウエルスアドバイザー社
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