日経平均は521円安と大幅に4日続落、4カ月ぶり安値水準―全33業種が下落=3日後場

 3日後場の日経平均株価は前日比521円94銭安の3万1237円94銭と大幅に4営業日続落。終値で6月1日(3万1148円01銭)以来約4カ月ぶりの安値水準となる。朝方から、売り優勢の展開となった。米金融引き締めの長期化観測から、2日の米債券市場で長期金利が上昇し、警戒された。先物主導で日経平均は下げ幅を拡大し、後場後半には3万1157円40銭(前日比602円48銭安)まで下押しした。その後の戻りは限定され、引けにかけてさえない展開となった。香港ハンセン指数などアジア株安も重しとして意識された。

 日経平均マイナス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の49円弱を筆頭に東エレク<8035.T>が20円強、ダイキン<6367.T>が18円弱と続いた。東証業種別株価指数は全33業種が値を下げ、東証プライム銘柄の90.6%が下落した。

 東証プライムの出来高は16億3126万株、売買代金は3兆7181億円。騰落銘柄数は値上がり159銘柄、値下がり1663銘柄、変わらず13銘柄。

 市場からは「米長期金利の高止まりがネックとなり、売りが広がっている。海外勢の売りに、国内機関投資家の期初の益出し売りも出ているようだ。当面、リスクオフの動きは続くとみられ、下値を探る可能性がある」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が下落。住友電工<5802.T>、東邦鉛<5707.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株や、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株も安い。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、マツダ<7261.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も売られた。板硝子<5202.T>、太平洋セメ<5233.T>、東海カーボン<5301.T>などのガラス土石株や、東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、北陸電力<9505.T>などの電気・ガス株も値を下げた。

 個別では、Eガディアン<6050.T>、インフォMT<2492.T>、NISSOH<9332.T>などが値下がり率上位。半面、TOB(株式公開買い付け)対象のケーヨー<8168.T>(監理)が2日連続のストップ高となり、リズム<7769.T>、富士ソフト<9749.T>などの上げも目立った。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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