日経平均は259円安と大幅に3日続落、2週間ぶり3万1000円割れ=23日後場

 23日後場の日経平均株価は前週末比259円81銭安の3万999円55銭と大幅に3営業日続落。終値で心理的なフシ目となる3万1000円を割り込むのは6日以来、約2週間ぶり。朝方は、前週末の米国株式市場で長期金利の高止まりや中東情勢の緊迫化を背景に主要株価指数が下落した流れを受け、売りが先行した。「日銀で長短金利操作の再修正論が浮上してきた」との一部報道も重しとなった。時間外取引での米株価指数先物高を支えに日経平均は持ち直す場面もあったが、次第に軟化し、後場中盤には3万974円26銭(前週末比285円10銭安)まで下落した。その後、再度下げ渋ったが、買いは続かず、大引けにかけて安値圏に押し戻された。

 日経平均マイナス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の53円弱を筆頭にアドバンテスト<6857.T>が34円弱、ソフバンG<9984.T>が25円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、石油石炭製品、鉱業、鉄鋼、卸売など30業種が値下がりし、医薬品、水産・農林、食料品の3業種が値上がりした。東証プライム銘柄の81.8%が下落した。

 東証プライムの出来高は11億6406万株、売買代金は2兆8792億円。騰落銘柄数は値上がり265銘柄、値下がり1357銘柄、変わらず37銘柄。

 市場からは「日経平均3万1000円割れで押し目買いを誘ったが、短期筋の先物売買で揺れている感じだ。中東情勢は先行き不透明で、主要企業の決算や、来週の日米金融政策決定会合を控え、基本的に様子見ムードだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株や、三井物産<8031.T>、住友商<8053.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株も安い。ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、SMC<6273.T>などの機械株や、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、ユナイテド海<9110.T>などの海運株も値を下げた。板硝子<5202.T>、住友大阪<5232.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株もさえず、ファナック<6954.T>、村田製<6981.T>、キーエンス<6861.T>などの電機株も売られた。

 半面、第一三共<4568.T>、アステラス薬<4503.T>、サワイGHD<4887.T>などの医薬品株が上昇。ニッスイ<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産・農林株や、東洋水産<2875.T>、コカコーラ<2579.T>、山パン<2212.T>などの食料品株も高い。

 個別では、霞ヶ関キャピタル<3498.T>、アルインコ<5933.T>、アンビス<7071.T>などが値下がり率上位。半面、物語コーポ<3097.T>、三信電気<8150.T>、ジンズHD<3046.T>などの上げが目立った。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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