日経平均は62円高と4日ぶり反発、再度プラス浮上―東証プライム銘柄の65%強が上昇=24日後場

 24日後場の日経平均株価は前日比62円80銭高の3万1062円35銭と4営業日ぶりに反発。朝方は、日経平均がきのう大幅に3営業日続落した反動で自律反発狙いの買いが先行した。その後、先物主導で下げに転じ、前場後半には3万551円67銭(前日比447円88銭安)まで下落する場面があった。中東情勢や米長期金利動向に対する不透明感は強く、ニデック<6594.T>がきのう引け後に発表した23年4-9月期連結決算(IFRS)が市場予想に届かず、株価が急落したことで投資家心理の後退につながったとの見方もあった。ただ、売り一巡後は、押し目買いや買い戻しに持ち直しの流れとなり、後場中盤には再度プラス浮上。物色範囲を広げ、大引けにかけて引き締まった。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の58円弱を筆頭にソフバンG<9984.T>が20円強、テルモ<4543.T>が8円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、空運、鉄鋼、陸運など20業種が値上がりし、海運、銀行、医薬品など12業種が値下がりした。変わらずは1業種。東証プライム銘柄の65.7%が上昇した。

 東証プライムの出来高は14億8470万株、売買代金は3兆7241億円。騰落銘柄数は値上がり1091銘柄、値下がり507銘柄、変わらず61銘柄。

 市場からは「ニデックの株価急落が投資家心理に水を差した面はあるが、基本的には短期筋の先物売買が主流で、読みづらい。ただ、日経平均は10月4日に一番底を付け、きょうは二番底形成の可能性があり、目先的な戻りも期待される」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、メニコン<7780.T>、ニプロ<8086.T>などの精密株が堅調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も高い。日本製鉄<5401.T>、合同鉄<5410.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株や、東武<9001.T>、京急<9006.T>、西武HD<9024.T>などの陸運株も値を上げた。ニトリHD<9843.T>、7&iHD<3382.T>、丸井G<8252.T>などの小売株や、LINEヤフー<4689.T>、ネクソン<3659.T>、メルカリ<4385.T>などの情報・通信株も買われた。TOTO<5332.T>、東洋炭素<5310.T>、日電硝子<5214.T>などのガラス土石株も引き締まった。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が軟調。りそなHD<8308.T>、千葉銀行<8331.T>、楽天銀行<5838.T>などの銀行株や、中外薬<4519.T>、第一三共<4568.T>、住友ファーマ<4506.T>などの医薬品株も売られた。東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、北海道電力<9509.T>などの電気・ガス株も値を下げた。

 個別では、アンビス<7071.T>、エアトリ<6191.T>、ウェルビー<6556.T>などの上げが目立った。半面、ピーシーエー<9629.T>、JMDC<4483.T>、DmMiX<7354.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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