米8月S&PコアロジックCS住宅価格指数、前月比0.4%上昇―過去最高値を更新

経済

2023/11/1 9:12

<チェックポイント>

●全米、20都市圏、10都市圏のいずれも7カ月連続で上昇

●シカゴやニューヨークが高い伸び―ラスベガスは低下

●S&P、「景気低迷がない限り住宅価格の高騰は続く」と予想

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が10月31日に発表した8月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前月比0.4%上昇の311.5と7カ月連続で上昇し、過去最高を更新した。季節要因を無視できる前年比は2.6%上昇だった。

 また、市場が最も重視している主要20都市圏の価格指数(季節調整前)も、前月比0.4%上昇の317.88と7カ月連続で上昇。前年比は2.2%上昇と2カ月連続で上昇し、市場予想の平均値である1.8%上昇を上回った。主要20都市の過去最高は、22年6月の318.72。

 S&P500指数を運営しているS&Pダウジョーンズ・インデックスのマネージング・ディレクター兼指数管理担当責任者であるクレイグ・ラザラ氏は住宅価格の高騰が続いていることについて、「住宅ローン金利の上昇による購入需要の抑制よりも住宅供給が大きく抑えられているため」と指摘。今後について、景気が低迷しない限り、高い水準を維持するとみている。

 都市別の前年比では、南東部が強く、シカゴとニューヨークがいずれも5.0%上昇と、最も高い伸びとなった。次いで、デトロイトが4.8%上昇、サンディエゴが4.1%上昇、アトランタと首都ワシントンDCがいずれも3.4%上昇、マイアミは3.3%上昇、ロサンゼルスは3.2%上昇。

 対照的に、太平洋沿岸や西部が弱く、ラスベガスが4.9%低下と、最も低い伸びとなった。次いで、フェニックスが3.9%低下、サンフランシスコは2.5%低下、ダラスは1.7%低下、シアトルとポートランドはいずれも1.5%低下、デンバーは0.7%低下だった。マイナス(低下)となったのは20都市中7都市(前月は8都市)だった。

 他方、主要10都市圏の価格指数も前月比0.4%上昇の331.96と7カ月連続で上昇し、過去最高値を更新した。前年比は3.0%上昇と、前月の1.0%上昇から急加速した。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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