来週の東京外国為替市場見通し=物価関連指標に注目、米予算案の行方も
予想レンジ:1ドル=148円40銭-153円00銭
6-9日のドル・円は上昇した。前週末の米10月雇用統計を受けたドル売りが行き過ぎとの見方もあり、週を通してドルを買い戻す動きが優勢となった。週明け6日は、米長期金利の上昇を背景にドル買いが優勢に。7日は、RBA(豪準備銀行)が5会合ぶりの利上げに踏み切ったものの今後の引き締めに慎重な姿勢を示したため豪ドルに対してドルが買われ、ドル・円も上昇した。8日は、日銀の植田和男総裁が改めて金融緩和を維持する姿勢を示したこともあり、ドル・円は堅調に推移。9日は、IMF(国際通貨基金)本部で講演したパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言がタカ派的と受け止められ、ドル買い・円売りが加速した。
来週(13-17日)は、14日に米10月CPI(消費者物価指数)、15日に米10月PPI(生産者物価指数)と物価関連指標の発表が相次ぐ。また、米10月小売売上高や鉱工業生産など足元の米経済を見極めるうえで重要な指標の発表も多い。足元では米追加利上げ観測が後退しているだけに、インフレ指標が市場予想を上回るようなら、ドルを買い戻す動きが加速するだろう。一方、インフレの高止まりは金融引き締めの長期化を意識させるものの、上昇に歯止めがかかれば追加利上げ観測の後退につながる。小売売上高や鉱工業生産は前月から悪化が見込まれており、米経済の先行き不透明感が高まればドル売りを誘いそうだ。
また、週末17日には米国でつなぎ予算の期限を迎える。期間を延長する案などが伝わっているが、米政府機関の閉鎖や格付け会社による米国債の格下げが現実味を帯びれば、ドル売りが強まるとみられる。
ドル・円の上値メドは153円ちょうど。目先は22年10月に付けた高値151円94銭近辺や90年7月以来となる152円ちょうどが意識され、ここを上抜くとフシ目らしいもフシ目もないため、為替介入を警戒しながら上値を試す展開となりそう。下値メドは13週移動平均線(10日時点で148円38銭前後)近辺。
提供:ウエルスアドバイザー社
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