<新興国eye>外務省海外在留邦人数調査統計―カンボジアは若干減少

新興国

2023/12/29 8:49

 12月11日、外務省は、「海外在留邦人数調査統計2023年10月現在」の結果を発表しました。この統計は、在外公館が2023年10月1日現在で、それぞれの管轄区域内に在留する邦人数を推計したものです。2023年10月1日現在の推計で、わが国の領土外に在留する邦人(日本人)の総数は、、129万3565人で、前年より 1万4950人(1.1%)の減少となりました。

 国別では、「米国」に在留邦人全体の32.1%(41万4615人)、「中国」に7.9%(10万1786人)がそれぞれ在留していて、両国で在留邦人の39.9%を占めています。3位以降は、「オーストラリア」7.7%(9万9830人)、「カナダ」5.8%(7万5112人)、「タイ」5.6%(7万2308人)、「英国」5.0%(6万4970人)、「ブラジル」3.6%(4万6902人)、「韓国」3.3%(4万2547人)、「ドイツ」3.3%(4万2079人)、「フランス」2.8%(3万6204人)の順となっています。

 2023年のカンボジアの在留邦人は、30位3215人となりました。前年は、29位3363人でしたので、4.4%の減少となりました。これまでの推移を見てみると、2012年1479人(前年比23.2%増)、2013年1793人(同21.2%増)、2014年2270人(同26.6%増)、2015年2492人(同9.8%増)、2016年3049人(同22.4%増)、2017年3518人(同15.4%増)、2018年3934人(同11.8%増)、2019年4216人(同7.2%増)、2020年5057人(同19.9%増)と毎年大幅増加が続いてきていました。しかし、2021年27位4502人、2023年29位3363人と減少に転じています。それでも2009年には889人しかいませんでしたので、2022年までの13年間で4倍近くになっています。

【筆者:鈴木博】

1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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