<新興国eye>前週のインド株、米3月利下げ期待や原油安を受け反発=BRICs市況
2024/1/4 8:57
前週(12月26-29日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の29日終値は前日比0.23%安の7万2240.26、週間ベースでは22日終値比1.59%高と、反発した。
週明け25日は「クリスマス」休暇のため、休場。取引が再開された翌26日は指数が上昇、28日まで3日続伸した。
週前半は、休み明け後、取引が再開され、米早期利下げ観測が強まり、買いが優勢となった。前週末に発表された米11月PCE(個人消費支出)物価指数が前年比2.6%上昇と、伸びが鈍化、3%上昇を2カ月連続で下回ったことを受け、FRB(米連邦準備制度理事会)が来年3月に利下げに着手するとの見方が高まったことが背景。複合企業大手リライアンス・インダストリーズやコタック・マヒンドラ銀行、通信大手バーティ・エアテル、電力大手NTPC、アクシス銀行、塗料最大手アジア・ペインツが買われ、上げをけん引。
週後半は、米先物市場でFRBの3月利下げ確率が80%超となり、米株市場が上昇したことを受け、インド市場でも買いが一段と強まった。また、原油価格の下落も支援材料となった。インドは世界3大原油輸入国の一つとして知られ、原油高は懸念材料となる。外国人投資家の買い越しも好感され、指数は過去最高値を更新。その後は、米3月利下げ観測で海外株高となったことが好感され、買いが優勢となり、指数は2日連続で過去最高値を更新した。
週末29日は小反落。これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。金融やIT、エネルギーが下げをけん引。ただ、外国人投資家が出遅れを取り戻すため、自動車大手タタ・モーターズや銀行、ITを中心に買いを強めたため、下げは限定的だった。
今週(1-5日)のインド市場は中東紛争やウクライナ戦争と西側の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定は3日の12月日経インド製造業PMI(購買担当者景気指数)や5日の12月日経インド非製造業PMIなど。
<関連銘柄>
インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、インドベア<2047.T>
提供:ウエルスアドバイザー社
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