米12月コアCPI、前月比0.3%上昇―市場予想と一致

経済

2024/1/12 9:04

<チェックポイント>

●全体指数は市場予想上回る伸び―輸送サービスやシェルター価格の伸び加速

●コア指数も前年比は市場予想上回る

●3月FOMCでも政策金利据え置きとの見方広がる

 米労働省が11日に発表した12月CPI(消費者物価指数)は、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコア指数(価格変動が激しいエネルギーと食品を除く)が前月比0.3%上昇と、前月(11月)と変わらず、市場予想の平均値とも一致した。ただ、前年比は3.9%上昇と、前月の4.0%上昇から鈍化したが、市場予想の3.8%上昇をやや上回った。

 また、全体指数は前月比0.3%上昇と、前月の0.1%上昇を上回り、市場予想の0.2%上昇を上回り、前年比も3.4%上昇と、前月の3.1%上昇を上回り、市場予想の3.2%上昇を上回った。

 前月比の内訳は、輸送サービスのうち、航空運賃が1.0%上昇と3カ月ぶりに上昇に転じたほか、自動車保険も1.5%上昇(11月は1.0%上昇)となり、全体を押し上げた。また、CPIの構成ウエートの約3分の1を占める、家賃やホテル宿泊料などのシェルター価格(家賃・宿泊費)は0.5%上昇と、11月の0.4%上昇から加速。このうち、賃貸住宅の家賃は伸びが鈍化したが、前月低下したホテル宿泊料は0.4%上昇に転じた。

 エネルギー全体は0.4%上昇(前月は2.3%低下)。特にガソリンは前月の6%低下から0.2%上昇に転じた。食品は外食価格の伸びがやや落ち着いたが、全体では0.2%上昇と、11月と変わらなかった。

 前年比では、シェルター価格が6.2%上昇、航空運賃を含めた輸送サービス全体が9.7%上昇となったが、いずれも前月を下回った。食品も2.7%上昇と、前月の2.9%上昇から減速。エネルギーは2.0%低下と、10カ月連続で低下した。

 CPIの全体指数が市場予想を上回ったことを受け、市場では1月のFOMC(米連邦公開市場委員会)だけでなく、3月のFOMCでも据え置かれるとの見方が広がった。ただ、多くの分野でピークを迎え、伸びが鈍化傾向にあることから、3月に利下げするとの見方も根強い。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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