香港前場:ハンセン2.8%安で4日続落、上海総合は0.6%下落

サーチナ

中国株

2024/1/17 13:43

 17日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比446.24ポイント(2.81%)安の15419.68ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が160.05ポイント(3.00%)安の5183.25ポイントと大幅に4日続落した。売買代金は620億6030万香港ドルに拡大している(16日前場は404億7050万香港ドル)。

 中国経済の鈍化懸念が改めて強まる流れ。取引時間中に公表された2023年第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP)成長率は5.2%となり、前四半期(7~9月)の実績(4.9%)から拡大したが、市場予想(5.3%)には届かなかった。12月の月次統計では、不動産関連の低迷が続き、小売売上高も予想を下回っている。外部環境も不透明。米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は16日、「物価目標の達成は射程圏内」との見方を示しながらも、「インフレ鎮静化が確認できるまで利下げを急ぐべきではない」と述べた。3月にも利下げが実施されるとの観測が後退し、米債券市場では米10年債利回りが急上昇している(3.93%台→4.05%台)。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面安(構成82のうち下落81)。個別では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が6.6%安、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が6.5%安、スポーツシューズ生産・販売大手の安踏体育用品(2020/HK)が5.9%安と下げが目立った。

 セクター別では、中国の不動産が安い。遠洋集団HD(3377/HK)と合景泰富集団HD(1813/HK)がそろって7.4%、融創中国HD(1918/HK)が7.2%、中国奥園集団(3883/HK)が6.1%ずつ下落した。

 自動車セクターも急落。蔚来集団(9866/HK)が9.6%安、小鵬汽車(9868/HK)が8.8%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が7.7%安、中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が5.5%安で引けた。

 スポーツ用品や食品飲料、小売など消費セクターもさえない。上記した安踏体育用品のほか、李寧(2331/HK)が4.3%安、康師傅HD(322/HK)が4.8%安、統一企業中国HD(220/HK)が4.5%安、中国旅遊集団中免(1880/HK)が5.9%安、百盛商業集団(3368/HK)が4.8%安、高キン零售(6808/HK)が4.5%安で前場取引を終えた。

 一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.64%安の2875.60ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。素材株、ハイテク株、不動産株、インフラ関連株、公益株、海運株、保険・証券株なども売られた。半面、銀行株や空運株の一角は物色されている。(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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