【為替本日の注目点】米第4四半期GDPは3.3%
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ドル円は米GDPの発表で買われたが148円には届かず。その後は下げる場面もあったが終始147円台で推移。ECBが政策金利を据え置いたことでユーロドルは下落。1.0822までユーロ安が進む。株式市場は3指数が揃って上昇し最高値を更新。S&P500は25ポイント高と、6日続伸。債券は反発。長期金利は4.12%台に低下。金は反落。原油は大幅に続伸し、およそ2カ月ぶりに77ドル台に。
新規失業保険申請件数 → 21.万件
10-12月GDP(速報値) → 3.3%
12月耐久財受注 → 0.0%
12月新築住宅販売件数 → 66.4万件
マーケット情報
ドル/円 147.08 ~ 147.95
ユーロ/ドル 1.0822 ~ 1.0903
ユーロ/円 159.69 ~ 160.90
NYダウ +242.74 → 38,049.13ドル
GOLD +1.80 → 2,017.80ドル
WTI +2.27 → 77.36ドル
米10年国債 -0.056 → 4.120%
本日の注目イベント
日 1月東京都区部消費者物価指数
日 日銀金融政策決定会合、議事要旨(12月18・19日分)
中 春節の帰省ラッシュ始まる
米 12月個人所得
米 12月個人支出
米 12月PCEデフレータ(前月比)
米 12月PCEデフレータ(前年比)
米 12月PCEコアデフレータ(前月比)
米 12月PCEコアデフレータ(前年比)
米 12月中古住宅販売成約件数
米 企業決算 → アメックス
米2023年第4四半期GDP速報値は「3.3%」と、事前予想の「2.0%」を上回る大幅な伸びでした。インフレの落ち着きを受けて、個人消費が堅調さを維持したようです。2023年はリセッションを予想する声が多かったなか、米景気は予想外の力強さを見せたことになります。GDPの上振れを受け、FRBによる早期利下げの可能性がやや後退したとの見方が出たものの、一方では「経済成長が堅調であっても緩和は理にかなうが、やみくもな利下げはそうではないとFOMCは既に説明している。この日のGDP統計は2023年のデータだが、FOMCの慎重なアプローチにつながる理論を補強するものだ」といった意見をブルームバーグは紹介しています。GDPの7割を個人消費が占める米国では、今後金利が低下することを考えると、堅調な個人消費に支えられてGDPは高水準で推移すると見られます。
ECBは市場予想通り政策金利を4%で据え置くことを決めました。これで3会合連続の据え置きとなります。政策委員会は声明で、「入ってきた情報は、中期的なインフレ見通しに関する前回の評価をほぼ裏付けている。引き締まった資金調達環境が需要を減退させており、これがインフレ率の押し下げに寄与している」と指摘しています。ラガルドECB総裁は政策発表後の記者会見で、「利下げはまだ議論されていない」と説明しつつ、「前に自分が言ったことに変わりはない」と述べています。ラガルド氏はダボス会議の席で、利下げ開始時期について「夏の可能性が高い」と述べていました。ただ、ドイツなどが利下げには慎重な姿勢を見せていることに関して、「政策委員会では、利下げを議論するのは時期尚早だというのがコンセンサスだった」と語っています。この発表を受けユーロドルではユーロ売りが優勢となり、1.0822までユーロ安が進みました。一方トルコ中銀はこの日の金融政策委員会で政策金利である、1週間物レポ金利を2.5%引き上げ「45%」にすることを決めました。8会合連続で利上げを決めたトルコ中銀は声明で、「ディスインフレ基調を確立するのに必要な金融引き締めは達成された。月次インフレ率の基調的トレンドに大幅な低下が見られ、インフレ期待が中銀の予測レンジに収束するまで、必要な限り現在の金利水準を維持する」と説明し、実質的に引き締めの終了を示唆しました。
本日は比較的重要な指標である12月の個人消費支出やPCEデフレータなどが発表されます。経済指標の結果を巡る神経質な動きは続いています。日足のドル円の雲の入り口は146円44銭に位置しており、雲を下抜けするには145円割れが必要な状況です。上値がやや重くなったものの、テクニカルが示す「ドル高傾向」は終わってはいません。
本日のドル円は146円80銭~148円40銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
・今日のアナリストレポート
https://info.kabushiki.jp/rd/gaitameonline_academy01.htm
・主要経済指標の一覧表 ‐ 今月の主要経済指標の予想数値、結果の一覧
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