【為替本日の注目点】米主要3株式指数、最高値更新

為替

サーチナ

2024/3/4 9:58

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

 ドル円は日銀による金融政策変更観測が後退し、150円05銭まで下落。ドル円は150円台後半がますます「壁」になりつつある。ユーロドルはほぼ前日のレンジで推移。株式市場は3指数が揃って買われ、最高値を更新する。債券は続伸。長期金利は4.18%台に低下。金は大幅に続伸。原油価格は「OPECプラス」が現行の産油抑制措置を6月末まで延長したことで買われ、一時は80ドル台を回復。

米 2月ISM製造業景況指数 → 47.8

米 2月S&Pグローバル製造業PMI(改定値) → 52.2

米 2月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 76.9

マーケット情報

ドル/円 150.05 ~ 150.72

ユーロ/ドル 1.0799 ~ 1.0843

ユーロ/円 162.46 ~ 162.92

NYダウ +90.99 → 39,087.38ドル

GOLD +41.00 → 2,095.70ドル

WTI +1.72 → 79.97ドル

米10年国債 -0.070 → 4.180% 

本日の注目イベント

豪 豪1月住宅建設許可件数

米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演

米 大統領選、共和党ノースダコタ州党員集会

 ドル円は連日日本の金融当局者の発言に踊らされる展開です。先週は高田審議委員が「持続的物価安定目標実現の確度が高まった」と奈良県のイベントで発言したことで円が買われ、翌日には清水日銀理事が国会で、高田氏とは反対の認識を示したことで円売りにつながりました。そして今度はブラジルのサンパウロで開催されているG20に参加している植田日銀総裁が「物価目標の実現を見通せる状況には至っていない」と発言したことで、再び円が売られています。それでも、現時点では150円を挟む展開に大きな動きはありませんが、150円台後半、特に150円80-95銭の水準が抜けずに「壁になりつつある」ことは、チャート(日足)を見れば一目瞭然です。この水準を上抜けして上昇に向かうのか、あるいはここを頂点に下落に転じて行くのか、正念場です。

 イスラエルとパレスチナ自治区ガザの戦争で、先週停戦に向けた交渉が米国、クウェート、エジプトの仲介で進められていましたが、今朝の報道ではイスラエル側は、女性や高齢者、病人、負傷者を含む弱い立場にある人質の解放にハマスが同意することを条件に、6週間の戦闘休止を基本的に受け入れたようです。交渉にあたった当局者は、「ボールはハマス側にある。イスラエルは合意の内容を基本的に受け入れており、枠組みは整っているという。6週間の戦闘休止は、人道支援物資の搬入を可能にし、停戦延長のため第2段階の交渉につながるだろう」と話したとブルームバーグは伝えています。米国のハリス副大統領が4日、イスラエルのネタニヤフ政権の戦時内閣メンバーであるガンツ前国防相とホワイトハウスで会談することになっています。ただ、これが戦争の終結にそのままつながるかどうかは依然不透明です。

 トランプ氏はミズリー州とアイダホ州で勝利し、これでこれまでの全ての候補者レースを大差で制したことになります。一方大敗を喫しているヘイリー氏はCNBCとのインタビューで、「どう決断するかは自分で決めるつもりだ。しかし今それを考えているのではない」と述べています。「共和党全国委員会(RNC)はもはや、かつてのRNCではない」と指摘し、トランプ氏が義理の娘ララ・トランプ氏をRNCの委員長に推薦して以来、ヘイリー氏はRNC批判を続けているとのことです。同氏は、敗退してもトランプ氏を支持しない可能性を示唆しています。5日の「スーパーチューズデー」には、共和党の指名候補争いは15州の予備選・党集会が集中しますが、ヘイリー氏はそれまで選挙戦を戦い続けることを表明しています。トランプ氏にとっては訴訟リスクが唯一の懸念材料のようです。先日コロラド州最高裁がトランプ氏の大統領選出馬資格を否定した判決を下し、トランプ氏は直ちに連邦最高裁に上告しましたが、連邦最高裁は「コロラド判決」については、優先的に扱っており、4日にも意見を明らかにする可能性が出ており、上記5日の「スーパーチューズデー」前に、トランプ氏の出場資格に関する不透明感が払拭される可能性もありそうです。

 本日のドル円は149円50銭~150円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)

・今日のアナリストレポート

https://info.kabushiki.jp/rd/gaitameonline_academy01.htm

・主要経済指標の一覧表 ‐ 今月の主要経済指標の予想数値、結果の一覧

https://info.kabushiki.jp/rd/gaitameonline_calender.htm

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