来週の東京外国為替市場見通し=日銀のマイナス金利解除ならドル・円の重しに

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2024/3/15 16:35

予想レンジ:1ドル=146円00銭-150円00銭

 11-14日のドル・円は上昇した。週明け11日は、米インフレ指標など重要経済指標の発表を控えて見送りムードが強かった。12日は、米2月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回り、ドル買い・円売りが優勢となった。13日、様子見ムードが広がる中で方向感の乏しい展開。14日は、米2月PPI(生産者物価指数)が市場予想を上回り、米利下げ期待が後退、ドル買い・円売り優勢だった。

 18-22日は、FOMC(米連邦公開市場委員会、19-20日)やその後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見のほか、FOMC参加者による政策金利水準の分布図「ドットチャート」が注目される。23年12月のFOMCでドットチャートは、24年中に3回の利下げを見込んでいた。市場では現時点で6月のFOMCで利下げが開始されるとみているが、直近では市場予想よりも強い物価指標が目立つ。想定よりも後ズレしたり、利下げ回数が少なくなると示唆されれば、ドルの支えとして意識される可能性がある。

 また、米2月小売売上高が市場予想ほど回復しなかったことも気がかり。住宅関連の経済指標が多いが、高い金利水準が維持されるなかで住宅市場の回復も遅れるようだと、米景気のソフトランディング(軟着陸)期待がはく落し、リスクオフの動きが広がるとみられる。

 日銀は18-19日の日程で、金融政策決定会合を開催する。マイナス金利の解除に踏み切る公算が大きく、円買い要因として意識されやすい。

 ドル・円は、150円ちょうどが上値メド。下値メドは146円ちょうど。

提供:ウエルスアドバイザー社

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