(再送)<新興国eye>前週のロシア株、海外株高や中東紛争による原油高、配当期待に3週続伸=BRICs市況
2024/4/15 8:56
前週(8-12日)のロシア株式市場で、RTS指数(ドル建て)の12日終値は前日比0.27%高の1165.53、前週比では5日終値比0.8%高と、3週続伸した。
週明け8日は指数が上昇、翌9日は反落した。10日は小反発、11日も続伸した。
週前半は、海外市場が堅調となり、ロシア市場でも買いが優勢となった。また、ブレント原油先物が1バレル当たり90ドル近辺まで上昇、約2年ぶり高値を付けたことも支援材料となった。個別銘柄では複合企業大手AFKシステマや、不動産開発大手LSRグループも配当金期待で急騰、上げをけん引。その後は、中東情勢の一時緩和を受け、原油価格が下落に転じたことが嫌気されたことや、これまでの相場上昇を受け高値警戒感から利食い売りが広がった。
週後半は、原油価格が89.6ドルに回復、買いが強まった。また、鉄鋼大手ノボリペツク・スチール(NLMK)が配当実施を決めたため、急騰、上げをけん引。ただ、米3月CPI(消費者物価指数)の強い結果を受け、海外市場が軟調となったため、上値は重くなった。その後は、イランがイスラエルを攻撃したことを受け、原油価格が一時急騰、高値水準を維持したことを受け、買いが優勢となった。ただ、一部の銘柄で利食い売りが強まったため、上値は限られた。鉄鋼・石炭大手メチェルは石炭の輸出価格の低下で下落、相場を押し下げた。
週末12日は3日続伸。中東情勢の悪化、イラン・イスラエル戦争に発展する可能性が高まり、原油価格が92ドルに急騰したことを受け、買い安心感が広がった。ただ、通貨ルーブル安となったため、上値は抑えられた。
今週(15-19日)のロシア市場は引き続き、中東紛争やロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、中東・紅海でのイエメン武装勢フーシ派による船舶攻撃、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える17日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や18日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は17日の3月WPI(卸売物価指数)など。指数は1130-1200のレンジの動きが予想される。
<関連銘柄>
RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、
提供:ウエルスアドバイザー社
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