【GW特集】注目株(4)――ダイブ:観光地活性化に乗り業績飛躍
リゾートバイトの求人サイトを運営するダイブ(151A)は、強力な投資テーマに乗る直近IPO(新規上場)銘柄。インバウンド(訪日外国人観光客)の拡大や、新型コロナ禍終息後の観光需要増の恩恵を受け、業績が急伸している。
リゾート特化の人材サービス
リゾート地のホテルや飲食店、テーマパーク、レジャーなども特化した人材サービスを展開し、バイト情報サイトの「Resort Baito Dive(リゾートバイトダイブ)」を運営する。利用する求職者の中心は都市部に住む25歳以上の社会人。一方、求人は地方の観光地に位置するため、雇用の一極集中の解消にも一役買うサービスだ。
また、地方創生事業としてグランピング施設や、グランピング施設以外の宿泊施設、飲食店、温浴施設などの企画や経営支援を手掛けている。一時期のキャンプブームは下火になったとはいえ、今後も一定の市場規模が維持される公算。同社はグランピング情報の専門サイト「GLAMPICKS(グランピックス)」も運営している。
業績はコロナ禍で大打撃を受けた2021年6月期を底に回復し、今期は売上高115億円(前期比39%増)、経常利益4.9億円(同3.5倍)を計画する。前期まであった助成金や補助金がはく落する中での大幅増益見通しが、業況の強さを示している。
需給不安薄く高値奪回へ
観光地への客足はリオープン(経済活動再開)で急増している半面、コロナ禍で人員を絞った観光宿泊業界は著しい人手不足に陥っている。そのため、同社のような特化型の人材サービスへのニーズが高まっている。来期も増収増益トレンドの継続が予想され、買い安心感が強い。
人材サービス業者は多く上場しているが、リゾートバイト専門となるとダイブが唯一の存在。テーマ物色を一身に受けることで、派手な値動きも期待できそうだ。
また、時価総額100億円程度の小型株で、直近IPO銘柄のため流通株式がはっきりしていることから需給面の不安も少ない。足元では東証グロース市場の復調とともに買い優勢の局面が目立っており、高値4180円(4月2日)の奪回からもう一段の上昇が視野に入る。
(小泉健太)
(写真:123RF)
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