日経平均は370円安と大幅反落、リスク回避一巡後は下げ幅縮小も戻り限定=8日後場
8日後場の日経平均株価は前日比370円96銭安の2万3204円76銭と大幅反落。日本時間8日早朝にイランが駐イラク米軍基地に攻撃したと複数メディアが伝え、リスク回避の売りが先行した。時間外取引での米株価指数先物安や円高・ドル安進行とともに下げ幅を拡大し、一時2万2951円18銭(前日比624円54銭安)まで下押す場面があった。一巡後はいったん下げ幅を縮小した。昼にイランのザリフ外相が「報復措置は終了し、我々は事態の深刻化も戦争も求めていない」と述べたと伝わり、買い戻しの動きに一時2万3303円21銭(同272円51銭安)まで持ち直した。ただ、戻りは限定され、大引けにかけて上値の重い動きとなった。
東証1部の出来高は14億5311万株、売買代金は2兆5644億円。騰落銘柄数は値上がり150銘柄、値下がり1981銘柄、変わらず30銘柄。
市場からは「ニュースに振らされ、短期的な売買が増幅されている。しばらくは、こんな調子ではないか。米イラン問題が早急に収束するかは読めず、落ち着くのを待つしかない」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が下落。オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>などの精密株や、日電硝子<5214.T>、ガイシ<5333.T>などのガラス土石株も安い。三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>などの不動産株や、信越化<4063.T>、東ソー<4042.T>などの化学株も軟調。大成建設<1801.T>、鹿島<1812.T>などの建設株も売られた。
半面、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。
個別では、パイプドHD<3919.T>、ボルテージ<3639.T>、薬王堂HD<7679.T>、サンエー<2659.T>、RPAH<6572.T>などの下げが目立った。半面、石川製<6208.T>、豊和工<6203.T>、クレスコ<4674.T>、DLE<3686.T>、ヤマシタHH<9265.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。
(イメージ写真提供:123RF)
提供:モーニングスター社
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