<新興国eye>前週の上海総合指数、景気支援策や新型肺炎薬発見報道で下げ渋り=BRICs市況
2020/2/10 10:29
前週(3-7日)の中国株式市場は、主要指標である上海総合指数の7日終値が1月23日終値比3.38%安の2875.964となり、3週続落した。前々週(1月27-31日)は「春節(旧正月)」の祝日が新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で2日まで延長されたため、1週間丸々休場だった。
春節明け3日の指数は大幅続落となって始まった。湖北省武漢を中心とした新型肺炎の感染拡大で中国経済が減速するとの警戒感でリスク投資が控えられ、2500超の銘柄が10%急落しストップ安となった。
4日は反発し、週末7日まで4日続伸したものの、週初の大幅安を埋めるには至らなかった。
中国人民銀行(中銀)が公開市場操作を通じ、4000億人民元の資金を供給するなど景気対策を強めたことや、中銀が銀行の貸出金利のベンチマークとして導入した1年物ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)を引き下げるとの観測も支援材料となり、相場は回復に向かった。
また、中国・浙江大学の研究チームが新型肺炎に有効な治療薬を発見したとの報道や、中国財政部が19年9月から発動した米国からの750億ドル相当の輸入品に対する追加関税の引き下げ(半減)を発表したことなども支援材料となった。
今週(10-14日)の株式市場は、引き続き新型肺炎の感染拡大や米中通商第2段階協議、米・EU(欧州連合)貿易協議、英・EU離脱移行手続き協議、中東、特にイラン・シリア情勢などの地政学リスク、海外市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティ(国際相場商品)相場などが注目される。
<関連銘柄>
上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、
H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、
南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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