<新興国eye>前週のインド株、外国人投資家の買い越しやIT株の上昇を受け3週続伸=BRICs市況

新興国

2023/7/18 9:13

 前週(10-14日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の14日終値は前日比0.77%高の6万6060.9、週間ベースでは7日終値比1.20%高と、3週続伸した。

 週明け10日は指数が上昇、翌11日まで続伸した。12日は反落。13日は反発。

 週前半は、前週に続き、外国人投資家が買い越しとなったことや、4-6月期の企業景況感指数が前期の64から66.1に上昇、また、上場企業の4-6月期決算で平均22%の増益見通しが好感され、買いが優勢となった。個別銘柄では複合企業大手リライアンス・インダストリーズと鉄鋼大手タタ・スチールが買われ、上げを主導。その後は、中国の追加景気刺激策への期待でアジア株が堅調となり、インド市場でも買いが優勢となった。また、指数ウエートが高い金融株と自動車株、IT株が上げを主導。

 週後半は、北部の洪水被害で野菜の価格が急騰、食品価格全般が上昇したことを受け、インド準備銀行(中銀)は次回会合での利下げ転換を先送りするとの観測が強まり、売りが優勢となった。ITセクターが四半期決算発表を控え、売られたほか、米6月CPI(消費者物価指数)発表を控え、ポジション調整売りが強まった。その後は、米6月CPIが急低下し、米追加利上げ懸念が緩和したことや、インドの5月鉱工業生産指数が前年比5.2%上昇と、前月の4.5%上昇や市場予想の5.0%上昇を上回ったことが好感され、買いが優勢となった。

 週末14日は続伸。外国人投資家が買い越しとなったことや、米追加利上げ懸念の後退が引き続き、材料視され、買いが広がった。また、ITセクターが今後のAI(人工知能)開発で業績を改善するとの見方で買われ、上げを主導した。

 今週(17-21日)のインド市場はウクライナ戦争と西側の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定はない。

<関連銘柄>

 インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、インドベア<2047.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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