日経平均は139円安と3日続落、3万2500円割れ―TOPIXは3日ぶり反発=11日後場

 11日後場の日経平均株価は前週末比139円08銭安の3万2467円76銭と3営業日続落。終値で心理的なフシ目となる3万2500円を割り込むのは8月30日(3万2333円46銭)以来8営業日ぶり。

 朝方は、前週末の欧米株高を支えに日経平均は前場早々に3万2746円14銭(前週末比139円30銭高)まで値を上げた。ただ、買いは続かず、一巡後は下げに転じた。日銀の植田和男総裁が物価上昇に確信が持てればマイナス金利解除も選択肢との認識を示したと報じられ、緩和修正観測から国内長期金利が上昇するとともに円高・ドル安に傾き、重しとなった。持ち直す場面もあったが、後場入り後は再度軟化し、一時3万2391円69銭(同215円15銭安)まで下落した。その後は下げ渋ったが、戻りは限定された。なかで、金利上昇を背景に割高感が意識された値がさ半導体関連株を中心に下落し、指数を圧迫した。

 一方、マイナス金利の解除期待が追い風となるメガバンクなど時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成されたTOPIX(東証株価指数)コア30を中心に高く、TOPIXの3営業日ぶりの反発(前週末比1.46ポイント高の2360.48ポイント)につながった。

 日経平均マイナス寄与度では、東エレク<8035.T>の64円強を筆頭にアドバンテスト<6857.T>が41円、ファストリテ<9983.T>が16円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、不動産、海運、サービス、機械など20業種が値下がりし、銀行、保険、鉱業など13業種が値上がりした。東証プライム銘柄の51.4%が下落した。

 東証プライムの出来高は12億9346万株、売買代金は3兆1365億円。騰落銘柄数は値上がり822銘柄、値下がり944銘柄、変わらず69銘柄。

 業種別では、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>、東建物<8804.T>などの不動産株が下落。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株もさえない。リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株や、ダイキン<6367.T>、三菱重工<7011.T>、SMC<6273.T>などの機械株も安い。ファナック<6954.T>、京セラ<6971.T>、スクリン<7735.T>、ルネサス<6723.T>、レーザーテク<6920.T>などの電機株も売られた。

 半面、りそなHD<8308.T>、三井住友<8316.T>、三菱UFJ<8306.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株が上昇。第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も高い。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も引き締まった。

 個別では、gumi<3903.T>がストップ安となり、HEROZ<4382.T>、ベステラ<1433.T>などが値下がり率上位。半面、フリービット<3843.T>、アイル<3854.T>がストップ高となり、JMDC<4483.T>などの上げも目立った。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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