<新興国eye>トルコ7月失業率、9.4%に低下―労働市場参加率は上昇

新興国

2023/9/15 8:45

 トルコ統計局が11日発表した7月の失業率(季節調整後、15歳以上)は9.4%と、6月の9.6%を下回り、14年1月(9.2%)以来9年6カ月ぶりの低水準となった。1年前の10.2%やコロナ禍前の20年1月の13.0%を大きく下回っている。

 年代別では15-24歳の若年層の失業率は18.0%と、前月の18.3%を下回り、5月(17.2%)以来の低水準となった。1年前の19.1%も大きく下回った。

 また、労働供給の余地(活用できていない労働力)を示す、いわゆる未活用労働者比率(labour underutilization rate)は22.7%と、前月の24.2%を下回り、3月(22.0%)以来の低水準で、雇用市場のたるみ(労働力などの余剰)感が緩和した。コロナ禍により外出制限など規制が強かった21年1月の29.3%をピークに低下傾向にある。

 失業者数(15歳以上)は前月比3万8000人減の329万1000人と、減少に転じた。また、前年同月比では18万6000人減と、1年前の水準を大きく下回っている。

 一方、雇用者数は同31万8000人増の3167万1000人と、増加に転じた。前年比でも120万5000人増と、雇用回復が続いている。雇用率は48.4%と、前月の47.9%や前年同月の47.1%を上回った。

 労働市場参加率は53.4%と、前月(53.0%)を上回り、3カ月ぶりに上昇に転じた。1年前の52.5%も上回った。ただ、1月の53.9%のピークを下回っている。

 政府は最新の中期経済計画で、23年の失業率は10.1%、24年は10.3%と、上昇するが、25年は9.9%、26年は9.3%と、25年から低下すると予想している。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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