<新興国eye>前週の上海総合指数、10カ月ぶり安値からの切り返しを受け続伸=BRICs市況

新興国

2023/9/25 8:58

 前週(18-22日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで続伸。22日は3132.43(15日終値比0.47%高)だった。

 週明け18日は指数が上昇。翌19日は反落した。21日まで3日続落。

 週前半は、前週末に発表された8月鉱工業生産と8月小売売上高の伸びが加速したことを受け、中国経済の後退懸念が緩和したことや、米金融大手JPモルガン・チェースと豪州同業大手オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)が中国の23年経済成長率見通しをそれぞれ5.0%増と5.1%増に上方修正したことも好感され、買いが優勢となった。その後は、8月の堅調な経済指標にもかかわらず、景気の底入れにはまだ不十分との見方が強まったことや、外国人投資家が売り越しとなったことが嫌気され、売りが優勢となった。

 週後半は、引き続き中国経済への懸念が深まったことや、外国人投資家の売り越しが嫌気された。債券ファンドのGEM(新興国市場全体に対する投資ファンド)とグローバルファンドが中国をアンダーウェイト(ベンチマークより少ない組入比率)にしているとの金融大手HSBCホールディングスのリポートもが売り材料となった。その後は、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融政策決定会合で金利を据え置いたものの、金利高止まりの長期化観測が嫌気され、リスク投資が控えられる中、10カ月ぶり安値を記録した。

 週末22日は急反発。全面高となり、10カ月ぶり安値から切り返した。ただ、外国人投資家の売り越しが7週連続となっている。

 今週(25-28日)の株式市場は台湾情勢やハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、不動産危機、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は27日の8月鉱工業利益など。29日は「中秋節」の祝日のため、休場。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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