(再送)<新興国eye>前週のインド株、米インフレ低下や自動車・IT株の上昇を受け3週続伸=BRICs市況

新興国

2023/11/20 8:58

 前週(13-17日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の17日終値は前日比0.28%安の6万5794.73、週間ベースでは10日終値比1.37%高と、3週続伸した。

 週明け13日は指数が反落。翌14日は「ディワリ祭」の祝日で休場となった。15日は急反発、16日も続伸した。

 週前半は、米中首脳会談や米10月インフレ率の発表を間近に控え、積極的な買いが抑えられる中、指数の構成ウエートが高い複合企業大手リライアンス・インダストリーズや金融大手HDFC銀行が下落、下げをけん引した。また、9月鉱工業生産の伸び鈍化も売り材料となった。

 週後半は、休み明け後、取引が再開され、米10月インフレ率(全体指数)が予想を下回り、2カ月連続で減速、22年7月以来1年3カ月ぶりの低い伸びとなったことを受け、米利上げサイクルの終了観測が強まり、買いが優勢となった。個別銘柄では自動車大手タタ・モーターズが急騰、上げを主導。24年度の利益が過去最高となり、25年度には無借金経営になるとの財務情報ガイダンス(会社予想)が好感された。その後は、米金利の緩和見通しを受け、ソフト大手タタ・コンサルタンシー・サービシズなどITセクターが買われ、相場を押し上げた。ただ、金融大手バジャジ・ファイナンスが急落したため、上値は重くなった。

 週末17日は小反落。インド準備銀行(中銀)による消費者向け無担保ローンの規制強化(融資拡大に伴う貸倒引当金の積み増し義務)が嫌気され、インドステイト銀行(SBI)やアクシス銀行など金融株が下落、下げをけん引した。ただ、米金利見通しや原油安が好感されたため、下値は限られた。

 今週(20-24日)のインド市場は中東紛争やウクライナ戦争と西側の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定はない。

<関連銘柄>

 インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、インドベア<2047.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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