<新興国eye>カンボジア中央銀行:マクロ経済会議-グリーン経済をテーマに

新興国

2023/12/22 8:48

 23年12月8日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)と国連開発計画(UNDP)は、第10回年次マクロ経済会議をプノンペンで開催しました。会議には、NBCのチア・スレイ総裁やUNDPのアリサ・チャーカーカンボジア代表等、約200名が参加しました。今年のテーマは、「気候リスクとグリーン経済への移行」でした。

 カンボジアは、気候変動に最も脆弱な国の一つであると言われていると同時に、持続可能性を重視する国々をマーケットしていることからも、持続可能な開発を重視した新たな経済成長モデルを必要としています。後発開発途上国(LDC)からの卒業に向けて高い経済成長率を維持するためにも、カンボジアはグリーンな成長に向けて目に見える対応をとることが重要となっています。

 カンボジア政府は、新たな五角形戦略において、持続可能性と気候変動に耐性のある経済を重視する姿勢を明確にしています。NBCをはじめとして、カンボジア政府がこうした課題についても対応しつつ、経済成長と貧困削減を実現するための努力を続けていくことが期待されます。

【筆者:鈴木博】

1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:ウエルスアドバイザー社

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