<新興国eye>前週のブラジル株、利食い売りやレアル安、ペトロブラスの急落受け反落=BRICs市況
2023/7/18 9:14
前週(10-14日)のブラジル株式市場は14日のボベスパ指数が前日比1.3%安の11万7710.5、週間ベースでは7日終値比1.0%安と、反落した。
週明け10日は指数が下落。翌11日まで続落した。12日は反発。13日まで続伸した。
週前半は、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。また、レアル安の進行や、重要な貿易相手国である中国の弱いインフレ指標を受け、デフレ懸念と景気懸念が強まったことも嫌気された。その後は、石油大手ペトロブラスが下落、下げを主導。6月IPCA(拡大消費者物価指数)は前月比0.08%低下と、市場予想(0,1%低下)とほぼ一致したことが好感されたものの、米6月CPI(消費者物価指数)の発表を翌日に控え、買いが慎重となった。
週後半は、買いが優勢となった。米6月CPIのコア指数が前年比4.8%上昇と、前月の同5.3%上昇から急低下、米追加利上げ懸念が緩和、投資資金の国外流出懸念も後退したことが好感された。また、海外株高となったことや、6月IPCAの低下を受け、ブラジル中銀が次回会合で利下げする可能性が強まったことも支援材料となった。その後は、海外株高となり、ブラジル市場でも買いが一段と強まった。また、レアル高も買い材料となった。
週末14日は急反落。手掛かり材料難の中で、指数の構成ウエートが高いペトロブラスが急落、下げを主導した。
今週(17-21日)の株式市場は、ウクライナ情勢や西側の対ロ追加制裁、台湾情勢や米中関係の悪化懸念、中国の景気動向、原油・ガスなどの国際商品相場の動向、国内の政治、ルラ政権の経済・財政・税制政策も注目される。主な経済指標の発表予定は17日の7月IGP-10インフレ指数(6月11日-7月10日まで物価変動指数)とGDP(国内総生産)の先行きを占う5月IBC-Br経済活動指数など。
<関連銘柄>
ボベスパ<1325.T>、上場MSエマ<1681.T>、上場EM債<1566.T>
提供:ウエルスアドバイザー社
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