<新興国eye>前週の上海総合指数、4-6月期GDPの低迷や景気後退懸念を受け反落=BRICs市況

新興国

2023/7/24 9:13

 前週(17-21日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで反落。21日は3167.75(14日終値比2.16%安)だった。

 週明け17日は指数が下落、翌18日も続落した。19日は反発。20日は反落した。

 週前半は、4-6月期GDP伸び率が前年比6.3%増と、前期(同4.5%増)を上回ったものの、市場予想(同7.1%増)を下回ったことが嫌気され、売りが優勢となった。6月小売売上高も予想を下回り、個人消費の弱さが示された。ただ、政府の景気刺激策期待が今後数カ月以内に打ち出されるとの観測が強まったため、下げは限定的となった。市場は今月開催予定の共産党政治局会議に注目している。その後は、引き続き、景気回復の遅れが嫌気され、市場では中国の23年の成長率の見通しが引き下げられる中で、売りが一段と強まった。

 週後半は、景気刺激のための金融緩和期待が強まり、買い戻しが広がった。その後は、中国共産党と国務院(内閣)が民間企業支援策を強化する意向を示したが、具体策に乏しいとして、売りが優勢となった。

 週末21日は続落。当局が景気刺激を狙って自動車と電子機器の販売促進策を発表したが、市場では不十分との見方が強まり、また、消費低迷とデフレリスクの上昇懸念から売りが広がった。

 今週(24-28日)の株式市場は台湾情勢やハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策決定会合(26日)も注目される。主な経済指標の発表予定は27日の6月鉱工業利益など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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