<新興国eye>前週の上海総合指数、経済指標の悪化や人民元安、景気後退懸念に反落=BRICs市況

新興国

2023/9/11 9:18

 前週(4-8日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで反落。8日は3116.72(1日終値比0.53%安)だった。

 週明け4日は指数が2営業日続伸。翌5日は反落した。6日は反発、7日は再び反落した。

 週前半は、新たな景気刺激策が好感され、買いが優勢となった。中国の主要4都市で住宅ローン規制が緩和され、新規住宅購入者への融資条件が緩和された。その後は、経済指標の悪化で景気後退懸念が強まり、売りが優勢となった。8月CAIXIN(財新)中国サービス業PMI(購買担当者景気指数)が51.8と、前月(54.1)を下回り、昨年12月以来の低水準となった。

 週後半は、8月貿易統計の発表を控え、様子見気分が広がる中、プラス圏で引けた。その後は、8月の輸出(ドル建て)が前年比8.8%減、輸入は同7.3%減と、いずれも減少幅は前月から縮小、市場予想より小幅にとどまったものの、貿易は依然縮小していることや、中国の貿易が底打ちしたかは不透明との見方が広がり、売りが優勢となった。

 週末8日は続落。景気後退懸念と人民元安が嫌気され、売りが一段と強まった。

 今週(11-15日)の株式市場は台湾情勢やハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、不動産危機、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は15日の8月小売売上高と8月鉱工業生産、1-8月都市部固定資産投資、8月住宅価格指数、8月失業率など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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