<新興国eye>前週の上海総合指数、景気回復懸念や外国人の売り越しに5週ぶり反落=BRICs市況

新興国

2023/11/27 9:03

 前週(20-24日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数は週間ベースで5週ぶりに反落。24日は3040.97(17日終値比0.44%安)だった。

 週明け20日は指数が上昇、翌21日は小反落した。22日は続落。23日は反発した。

 週前半は、前週末、IMF(国際通貨基金)のゲオルギエワ専務理事が米中首脳会談を米中緊張緩和のシグナルとして高く評価したことや、外国人投資家が買い越しとなったことを受け、買いが優勢となった。その後は、米欧の利上げサイクルが終了したとの観測で海外株高となったことや、規制当局が資金支援の対象として、不動産デベロッパー50社のリストを作成したとの報道で買いが先行したが、上値は重く、ほぼ横ばいで取引を終えた。

 週後半は、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で、インフレ抑制を最優先する考えが示されたことを受け、米株安となったことが嫌気され、売りが優勢となった。その後は、当局が銀行は適格不動産開発業者に短期の無担保融資をすることを初めて認めるとの観測報道を受け、不動産開発株が上昇、上げをけん引した。

 週末24日は反落。中国経済の回復懸念が強まり、外国人投資家の売り越しが62億元と、1カ月超ぶりの高水準となったことが嫌気され、売りが優勢となった。

 今週(11月27日ー12月1日)の株式市場は中東情勢や台湾情勢、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、ハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、不動産危機、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は27日の10月鉱工業利益や30日の中国製造業PMI(購買担当者景気指数)、1日の11月CAIXIN(財新)中国製造業PMIなど。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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