<新興国eye>前週の上海株、景気刺激策への期待感後退やゲーム市場規制に5週続落=BRICs市況
2023/12/25 9:04
前週(18-22日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数は週間ベースで5週続落。22日は2914.78(15日終値比0.94%安)だった。
週明け18日は指数が下落、翌19日は5営業日ぶりに反発した。20日は反落、21日は反発した。
週前半は、前週発表された小売売上高(15日)など経済指標が冴えない内容だったことや、24年の経済運営方針を協議した中央経済工作会議(12日)が具体的な景気刺激策、特に、不動産市場の支援策を示さなかったことから地合いが悪化、失望売りが強まった。個別銘柄では資金繰りが悪化した資産運用大手の海銀や、同社と関連のある蒸留酒大手の上海貴酒が急落、下げをけん引。その後は、手掛かり材料難で動意薄となる中で、かろうじてプラス圏で引けた。
週後半は、引き続き、当局による景気支援策への期待感が後退する中、積極的な買いが手控えられ、地合いが悪化、売りが優勢となった。ただ、中国人民銀行(中銀)は銀行の貸出金利のベンチマークとなる1年物と5年物のローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)を予想通り据え置き、銀行の預貸利ザヤ(貸出金利と資金調達コストの差)の悪化に配慮した。その後は、これまでの相場下落で5年ぶりの安値を付けたことから安値拾いや値ごろ感による買い戻しが活発化。外国人投資家も買い越しに転じたことも支援材料となった。
週末22日は反落。中国農業銀行や中国建設銀行など大手5行が一部の預金金利を引き下げたことを受け、景気支援となる政策金利、ひいては貸出金利の引き下げ余地が出てきたとの観測が支援材料となり、買いが先行したが、後場に入り、当局がオンラインゲームに関する新規制案(ユーザーの報酬や課金を制限)を発表したことが嫌気され、相場が押し戻された。
今週(25-29日)の株式市場は中東情勢や台湾情勢、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、ハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、不動産危機、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は27日の11月鉱工業利益など。
<関連銘柄>
上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、
H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、
南方A50<1576.T>
提供:ウエルスアドバイザー社
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