<新興国eye>前週の上海総合指数、好調な景気指標を受け3週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2024/4/8 9:04

 前週(1-3日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数は週間ベースで3週ぶりに反発。3日は3069.3(3月29日終値比0.92%高)だった。

 週明け1日は指数が上昇。翌2日は4営業日ぶりに反落した。3日も続落。4-5日は「建国記念日」の祝日で休場となった。

 週前半は、3月CAIXIN(財新)中国製造業PMI(購買担当者景気指数)が51.1と、前月(50.9)や市場予想(51.0)を上回り、1年1カ月ぶりの高水準を付けたことが好感され、買いが優勢となった。国内外で新規受注が増え、企業の景況感が改善、最近発表された輸出統計や小売売上高統計も予想を上回ったため、中国経済が好調を維持しているとの見方が相場を押し上げた。その後は、前日の好調な経済指標が逆に政府の追加景気刺激策を遅らせるとの懸念が強まり、売りが優勢となった。

 週後半は、FRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長が講演で利下げを急がない考えを示唆したため、米債利回りが急伸、海外市場も下落したことが嫌気され、売りが優勢となった。また、台湾で強い地震が発生、地元の半導体製造に影響が出るとの懸念も売り材料となった。ただ、3月CAIXIN中国サービス業PMIが52.7と、前月の52.5を上回ったため、下値は限られた。その後は建国記念日の祝日で休場。

 週末5日も建国記念日の祝日で休場となった。

 今週(8-12日)の株式市場は中東情勢や台湾情勢、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、ハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、不動産危機、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は11日の3月CPI(消費者物価指数)と3月PPI(生産者物価指数)、12日の3月貿易収支など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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