<新興国eye>前週の上海総合指数、景気支援策の策定方針や外国人の買い越しに反発=BRICs市況

新興国

2023/7/31 9:09

 前週(24-28日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで反発。28日は3275.93(21日終値比3.42%高)だった。

 週明け24日は指数が下落、翌25日は急反発した。26日は反落。27日も続落した。

 週前半は、不動産開発大手の碧桂園と不動産サービス子会社の碧桂園服務が債務返済懸念で急落、下げをけん引した。中国国家発展改革委員会(発改委)がインフラ部門の民間投資を促進する措置を発表したが、市場の焦点は中国共産党の中央政治局会議で打ち出される景気対策に移ったため、反応薄だった。その後は、党の中央政治局会議が開かれ、景気対策を強化、内需拡大に注力する方針が示されたことが好感され、買いが優勢となった。通貨人民元の上昇も支援材料となった。

 週後半は、党の中央政治局会議で景気対策の強化方針が示されたものの、景気刺激策の規模に懐疑的な見方が広がったため、売りが優勢となった。その後は、国家統計局が発表した1-6月工業部門企業利益が需要低迷で2ケタの下落となったことが嫌気され、売りが一段と強まった。

 週末28日は急反発。党の中央政治局会議が景気支援措置を発表する方針を打ち出したことを受け、景気対策期待で買いが広がった。また、外国人投資家がこの日だけで164億元の買い越しとなったことも追い風となった。

 今週(7月31日-8月4日)の株式市場は台湾情勢やハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は31日の7月中国製造業PMI(購買担当者景気指数)や1日の7月CAIXIN(財新)中国製造業PMI、3日の7月CAIXIN中国サービス業PMIなど。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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