<新興国eye>前週の上海株、景気対策期待や外国人の買い越しなどを受け6週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2024/1/4 9:03

 前週(12月25-29日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数は週間ベースで6週ぶりに反発。29日は2974.94(22日終値比2.06%高)だった。

 週明け25日は指数が上昇、翌26日は反落した。27日は反発、28日も続伸した。

 週前半は、国家新聞出版署が前週末に発表したオンラインゲームに関する新規制案(ユーザーの報酬や課金を制限)が引き続き嫌気されたが、エネルギーや防衛関連が買われ、かろうじてプラス圏を維持した。その後は、半導体株が売られ、下げをけん引。ただ、売り込まれていたゲーム関連株が一部企業の自社株買いの発表を受け、下げ止まりに転じたため、下げは限定的となった。

 週後半は、半導体株とゲーム関連株が持ち直し、上昇に転じたことで地合いが改善、買いが優勢となった。また、外国人投資家の買い越しや、11月工業部門企業利益が前年比29.5%増と、4カ月連続で増加したことも支援材料となった。

 その後は、当局による景気支援策期待が高まったことや、バリュー株(割安株)への買いが強まった。国会に当たる全国人民代表大会(全人代)は第14次5カ年計画の中間報告で内需拡大と迅速な景気回復の方針を示した。また、外国人投資家の買い越しが5カ月ぶりの高水準となったことも追い風となった。

 週末29日は3日続伸。政府の景気支援策期待や割安感が強まり、買いが優勢となった。

 今週(2-5日)の株式市場は中東情勢や台湾情勢、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、ハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、不動産危機、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は2日の12月CAIXIN(財新)中国製造業PMI(購買担当者景気指数)や4日の12月CAIXIN中国サービス業PMIなど。1日は元日のため、休場となる。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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